「Vtuber星川サラがFGOを始めましたよ」と触れてはや数ヶ月。
途中でやめないかなとドキドキしたのも遥か遠い過去のよう。
ついに星川が1部6章円卓領域キャメロットをクリアしあの7章の入り口にまで到達して見せた。
(しかも5章前に監獄塔にも触れる進行の丁寧さ)
で、今後星川のFGOについて触れるとしたら1部クリアのタイミングで総括的な感想でも書こうかなどうしようかと思っていたはずなのだが今回ついつい筆を取ってしまった。
理由はシンプル。
星川の6章が良すぎたから。
「星川サラのFGO」だったから。
何を言ってるかわからねーと思うがそうだったんだから仕方ない。
Fateと関連作品をたくさん追いかけ、こだわりながらプレイするスタイルを貫く星川だからこそ生み出された「星川サラだけのFGO」だったのである。
どこかの攻略サイトを参考にしたり誰かに言われるがまま作ったパーティ編成で宝具をポチポチするのではない、その人のこだわりと解釈と選択、それらが乗っかった人理修復の旅。
僕たちがFGOの配信に求めていたものがそこにはぎっしりと詰め込まれていた。
見たいのはただの朗読劇じゃないし、効率ゲームプレイでもない。
その人の旅路、物語だ。
星川はこのキャメロットにてそんな溢れんばかりの物語を見せてくれた。
それはかつて星川に抱いていた期待を大きく上回るものだった。
まだ見ていないマスターは見てほしい。
特にキャメロット最終回。
想定を遥かに上回る素晴らしいものが見れて感無量でしたよ。
あまりにも星川が泣くもんだからこっちも釣られ泣きしたので大変迷惑でした。
同時視聴の頃からそうだったけど「こんな泣く!?」ってくらいキャラに感情移入して泣くのでテキストが読めないレベルで嗚咽してくれて大変良い。
実に白米が進む良い反応だった。
初見の反応がいっちゃん美味しいんだから。
個人的に印象に残ったのはまあベディヴィエールの真実に気付いたところやアグラヴェインの忠義に荒ぶり泣き果てているところも勿論なんだけどそこ以外であえて挙げるならベディヴィエールのアルトリアとの過去回想と最終バトル前のガウェインら円卓の覚悟を知るところで泣き出したところ。
自分でプレイした時に全然泣いたりしなかった箇所なので「ここで泣くんや!?」という驚きがあったのと、思っていた以上に星川がアルトリア大好きでだからこそその周りに起きている孤独だったり残酷さだったり諸々への寄り添いがちゃんとできているんだなとかなり感心させられてしまった。
そしてそんなシナリオへの寄り添い方に連動するように戦闘方面もかなり星川の魂が入った熱いものを見ることができた。
DEEN版アニメから始まり多くの関連作品による知識と思い出の蓄積。
思い入れのあるサーヴァントだったりFGOのストーリー上で出会ったサーヴァント(もしくはそれらの水着等の派生サーヴァント)でできるだけ編成しサポート枠も可能な限りストーリー上で用意されたゲストサーヴァント(6章だとベディヴィエールなど)を配置し戦うというベテランマスターにとっては定番のキャストリアやコヤンスカヤ、オベロンなどを用いたシステムのほぼ無使用という効率からかけ離れたこだわりのプレイスタイル。
これらが6章の跳ね上がったバトル難易度ときのこ自ら手がけた重さたっぷりのシナリオによってその旨みを十全に発揮。
気持ちはさながら虎杖を見つめる東堂葵。
腕を組みながらの「成ったな」である。
通常、難易度の高い6章の戦闘でゲストのベディを置くという選択を採るマスターは少ないだろう。
もちろん物語的には選択するのが自然であり、ゲストとともに戦った方が物語性は必然的に上がる。
しかしそれを許さないレベルで6章はかなり大変だ。
星川はそこから逃げ出さなかった。
これだけでもう拍手である。
しかも星川はゲストサーヴァントの配置だけでなく必ずマシュを編成するという縛りも採っている。
つまりマシュとゲストサーヴァントで2枠が埋まってしまうというわけである。
これがいかに難しくて、どれくらい素晴らしいプレイスタイルなのか、FGOのシナリオを駆け抜け楽しんできたマスターたちになら理解できることと思う。
星川のこれらのこだわりが最終節の戦闘に大きなドラマを生んでいた。
終盤のシナリオに感極まりすぎて絶対ベディヴィエールを獅子王との戦いで生き残らせると強く決意する星川。
そしてそんな誓いを守るように行われる徹底的な絶対ベディヴィエール守護バトル。
ベディを生き残らせるためのHP回復に令呪を二画も使用するなどぜってえ死なせねえという星川の魂が入りまくった渾身の戦闘はなんと結果的にゲストのベディヴィエールでトドメを刺すという出来過ぎなくらいザ・物語!な結末を迎えることとなる。
「(相手は無敵貫通持ちだから)キャストリアを使え」といったコメント欄に多く流れるあらゆる指示を振り切って見せたこだわりのプレイングはそこにいたリスナーの予想をぶっちぎる最高の結果を見せて終わったのだ。
(キャストリアを使え、コヤンを使え、確かに第一部完結当時と比較して強キャラが大量に存在する現環境を効率よく使いサクサク進むというのも一つの正道だとは思うがそれは決して強引に押し付けて良いものではないことは各自胸に刻まなければならないのよな)
星川を信じて見守った人も、編成や攻撃の指示をしながら見ていた人たちも、そこにいたほとんどの人間の予想を星川は超えた。
僕も「キャストリアとかいらんいらん。ここまでできるようになってたらまあ勝てる」とは思っていたものの「まあベディは早々にリタイアだろうな」と思っていたので星川に度肝を抜かれることとなった。
ちなみに僕は当時ベディ使わなかったと思います。
おかげでちょっと星川に敗北した気持ちすらある。
ストーリーの文脈に沿った勝利を見せられちゃあよ。
6章到達時点ではまだまだ甘さの多かったスキル切りや編成、ターゲット変更、相手のバフデバフのチェックなどの戦闘スキルが6章の激戦を経て確実にレベルアップしていきもう一人前といってもいいところにまで到達した星川。
旅の結末へとたどり着いたベディヴィエールと旅の中で精神的に前進し宝具解放にまで至ったマシュ、2人に呼応するかのように星川自身もキャメロット攻略の中で大きく成長していったみたいでこちらはもう大変感慨深くなったわけで。
その結実のような名バトルだったよ最後の獅子王戦は。
最終戦以外にも初心者に立ちはだかるガウェイン(ゴリラのすがた)の強さに動揺する様、相手がアーチャーだからと全部ランサーにしたら相性反転ギフト持ちトリスタンのせいで酷い目に遭う様、アーラシュのことを好きになってしまったせいでステラを撃てない体になってしまう様、星川自身の体力を削り取ったランスロットとの長時間バトルなど戦闘面だけ切り取っても見どころがたっぷりで6章のアレとかそれとかこれの反応が気になるという人に満遍なく行き渡る良いモンがそこかしこに散らばっている。
人によってはイライラしたりヤキモキする戦いなのかもしれないけどその泥臭さは僕としてはとても綺麗に見えて、元々ちゃんと作品を追ってる人で印象は良かったんだけどさらに好感度が上がってしまったなと。
よく泣きよく笑い、頑固なまでのこだわりで愛を持ってプレイしてくれるその姿こそ我々が求めてきたものであり、FGOに本来宿っている楽しさを思い出させてくれるものなのだと思う。
最後のその瞬間まで実に星川らしさの詰まった「星川サラだけのFGO」でしかない名配信。
もうね何度も言うけど見ることをお勧めしますよ。
星川のキャメロット。
約2ヶ月という期間キャメロットと向き合い続けたこともあってそのボリュームはなかなか怯みそうになるかもだけど、追いかけた甲斐のある最終回を迎えることができると言うことだけは断言できるから。
ともかく、これまで以上に今後への期待を高まらせてくれる良い最終回だった。
次の7章はさらに濃く重いシナリオになっているけど個人的には1部でいっちゃん好きなシナリオなので…今からあそこやあそこが楽しみでしょうがないです。
あと第一部クリアしても配信続いてくれ…
初見1.5部攻略を見せてくれ…
EXTRAも配信でとは言わないからプレイしてくれ…
初見の感想を聞かせてくれ…
白米食わせてくれ…
…などと感情のままにダラダラと書いてしまったが、とりあえず今回はこの辺で。
では。
星川のキャメロット配信が良すぎたというお話でした。