暴力でオカルトに立ち向かうコワすぎシリーズ第三弾。
わけのわからん女とわけのわからん女の次は誰もが知っているあの河童を追いかける!!
よくわからんが面白そうだから見るぜ!!
面白かったぜ!!
オカルトにやばい暴力と笑いを混ぜ混ぜして混沌を作り上げたベースはそのまま、今作はそこに少年漫画的熱い展開も用意されていて前二作とはまた一味違う面白い仕上がりだった。
工藤さんの過去、口裂け女の呪具、夕子、呪術とオムニバス形式で展開されてきたシリーズにうっすらと縦糸となる繋がりが見え始めてシンプルにこの物語がどうなっていくのか真剣に気になってきたりも。
とりあえず何よりTwitterでやたらとスクショで流れてきたあの「五芒星の中心に工藤が立ち河童を迎え撃つ」シーンを見ることができたことによる高揚が凄かった。
なんかトロフィー取得したくらいの気持ちになったよ。
あと今作は普通に呪術と武術の合わせ技でバトルが展開される実質呪術廻戦でもあったわけだけどもしかして戦闘シーン増えていくのだろうか。
気になるところ。
そして変わらず登場人物は工藤さんを筆頭に濃い面々が揃っていたが今作も相当なもんだった。
危機感の欠片もない普通に撮れ高量産しちゃうデビルハンターの才能しかない頭のネジが外れたバカップル、復讐に燃える陰陽師鈴木と一癖も二癖もあるゲストキャラ達の濃さが相変わらずで安心する。
お気に入りは当然今作のキーキャラクター鈴木。
娘を河童に攫われ村人からは犯人と疑われた可哀想な人。
しかしてその実態は河童への復讐を誓い修行を積んで帰ってきたまさかの陰陽師。
ガチできちんと協力してくれる初めての呪術関係者だったせいか異様に頼もしい。
初めは信じていなかった工藤さんの本気を感じ取り命を懸ける仲間と認めるくだりは少年漫画でも見とるんか?となるくらいに熱かった。
陰陽道に基づいた作戦を立てて計画的に河童を倒そうとする鈴木とライブ感でどうにかしようとする工藤さんのコンビはやり方が対照的で見ごたえあって好き。
根っこのところでは二人とも感情優先なので危ない場面で暴走するのもどこか似ていて今作で終わりにするには惜しい名コンビだった。
とまあそれなりに熱い気持ちにさせてくれた人なので今作の結末はショックだったというか、なかなか鈴木の尊厳を踏みにじったような結末で素晴らしかったな…
それはそれとして工藤さんと鈴木の「DVD観たぁ?」のやりとりが今作最大の癒しだと思う。
放課後の中学生のやり取りかと思った。

そして工藤さん。
河童を捕まえる夢を見ていてもたってもいられず病院を脱走するわんぱく小僧ぶりにほっこり。
相撲というか禪院直哉みたいな高速体当たりを仕掛けてくる河童に何度も倒され工藤さんが負けるのか…?と不安にさせてからの呪具解禁は少年漫画メソッドで燃えた。

口裂け女の時には触れるのもやばそうな危険物扱いだった呪具が完全に頼れる伝説の装備扱いになっているのは大分ツッコミどころのはずなんだけどもう色んな事にツッコミすぎてあまり気にならなくなってしまってるのはそこそこのバグ。
鈴木がそんなもん出されたらオレの呪術が乱れる!みたいなことを言っていたせいで五条先生の術式を乱しまくっていたミゲルを思い出してしまったのもバグ。
とりあえず熱さと喪失感が同居する食べ応え充分な一本で最高だった。
鈴木のおかげで本格的に能力者バトル路線の可能性が見えたので犬井再登場による無双や呪術者・陰陽師らが集結するコワすぎ事変みたいなこともあるかもしれないと勝手にワクワクし始めてしまっている。
今後の展開が楽しみだ。
次はトイレの花子さんということだけどもしかして工藤さんに殴られる花子さんが観れてしまうのだろうか…
ところで工藤鈴木ペアの奮戦でやっと一撃与えられた河童を全滅させた昔の人たち凄くないですか?