物理を信じろ 戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦 感想

コワすぎ口裂け女 その他

タイトルは知っていて気にはなっていたものの長年見ないでここまでやってきたあのコワすぎがアマプラに来たのでいい機会だと思い視聴。

情報量と勢いの洪水で延々と押し流されてあれよあれよという間に見終わってしまった
まー笑った笑った

インパクトのある登場人物達が織りなすハイテンポな物語が一時間弱の中に詰め込まれていて脳内ツッコミがまるで追いつかない程の密度で楽しかった。

映像のためなら暴力でどうにかしようとする物理アタッカー工藤D、甘く見積もっても口裂け女と同等かそれ以上の脚力を持ち趣味は頭おかしい女を見るのが好きなおかしなパンピー北村、どう考えたってヤバすぎる呪具(ミゲル使ってなかった?それ)を腕にアクセみたいに巻いてるおっちゃん、人の話を耳かきしながら聞いたり暴言吐き散らかしたり工藤Dに負けず劣らずの悪態つきまくりな怪しい呪術者犬井、臭いと近所で評判の口裂け女

ちょっとお腹いっぱいになるくらいおかしな奴らだらけのダンスパーティ。
そもそも唐突に呪術者が出てくることがもうヤバい。

肝心の口裂け女は真っ昼間から独り言ぶつぶつつぶやいて変な張り紙張ったり通行人からタバコの火を貸してもらおうとしたりとただのおかしい女としか思えない情報ばかりでてくるし(滅茶苦茶町内で目撃されててもうダメだった)工藤Dは工藤Dでお金を渡したり殴ったり怒鳴り散らしたりバットを持って徘徊したり危険人物レベルで言えば口裂け女をどうこう言えないレベルな気が。
呪術を使えるか使えないかの差しかないのでは…?

目には目を、歯には歯を、口裂け女には工藤Dをってことなのか…?

とはいえツッコミどころ笑いどころが多いだけではなく口裂け女が夜な夜な部屋のドアをノックしてくるところや気づいたら後ろの方に佇んでたりするところだったり怖いところはちゃんと怖いのでキャラの濃さのお陰で恐怖感薄れたというか、そうでなきゃこんなに笑っていられなかっただろう。

近所を徘徊する女が夜中自分の部屋の前に来てドアをノックしてくるなんて実際自分の身に降りかかったら怖くてちびりそうな出来事をちゃんと怖く撮っていて「あ、ホラーしてるな」と感じる一方でその怪異を車で轢いたりバットで叩きのめして捕獲しようとしたりギャグのように受け取れる行動を工藤Dが真剣にやってくれるのでかなり恐怖と笑いのバランスが良くて実は結構真面目な映像作品なのかもしれないとも思ったり。

口裂け女の都市伝説解説やパチモン臭のする投稿映像を検証したりとか一時期流行りまくった胡散臭い心霊番組っぽさを前面に出しつつ、それがもしガチだったら…?みたいなことを大真面目に怖くなり過ぎずかといって怖さを捨てずにと絶妙な塩梅で作られた名作だと僕は思ったわけなんだけどこれはちょっと考えすぎなのかな?
他の作品も観て判断したいところ。

口裂け女の行動もその多くがちょっとおかしな人がとってもおかしくない微妙にリアルな奇行をとっているだけで口裂け女と断定するには弱いモノばかりだったわけだけどそれもちょっと怖かった。

張り紙張ったりだとか独りで見えない何かに怒鳴ってる人とかは実際にいるわけで、画面の向こう側の僕達が生活圏内の些細なことに対してもしかしたら…と考えてしまいかねないような実在性の高い恐怖演出は寒気を感じるものがあった。

ところで工藤Dがちくしょう…とぼやきながら真夜中の住宅街をバット持って駆け回ってるシーンが多分一番実在性が高くて怖いシーンだと思うんですけどどうでしょう。

バットを持った工藤D
成人男性が突然バット持って夜の住宅街をぶつぶつ言いながらウロウロし始めるのシンプルに怖い。市川さんもドン引きである。

ちなみに個人的に一番面白かったキャラは犬井。
自分の流派にプライド持ってそうなわりにお金チラつかされたら協力しちゃうチョロさを感じるところもむやみやたらに態度が悪いところもキャラクターとしての尖りっぷりが工藤Dに比肩するそれだと思う。
是非再登場して本物の呪術というものを見せて欲しい。

呪術者犬井
犬井の顔は隠したのにゲロはガン無視するモザイク君。モザイク君も仕事を選ぶようだ。

そして最後に

怖い人でも見れるなんて口コミも耳にしたけど
うん、まあ確かにとは思うもののそれでも怖いところはしっかり怖いし見終わった後自室に厭~な空気が残ってる感覚はJホラーのそれに近かったのでホラー苦手な人は多少の覚悟を決めるくらいがちょうどいいかなと思いました。

次は『震える幽霊』か…
妖怪ぶるぶるくらいしか思いつかないんだが…

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