シリーズ一作目なのに割と異色作 ミッション:インポッシブル(1996)

イーサン・ハント 映画

完結作デッドレコニングが公開されるということで何年かぶりに見返した。

古臭さや今見るとしょっぱく感じるCGもこの作品を彩る魅力になっていてこれは公開当時には感じなかった面白さだし映画ってこういう楽しさもあるよなあなどとぼんやり感じたり。

とまあそんなことはどうでもいいとして
やっぱり面白い。

M:Iお馴染みトム・クルーズ驚異の派手で華のあるアクションはシリーズの中ではやや抑えめ(以降の作品がおかしすぎるだけな気もするが…)
アクションよりもサスペンス色が強くシリーズの中で比較すると静かに、そして重い緊張感が漂っている。
気持ち画面も暗い気がする。

(長寿シリーズの原点にあたる作品のはずなのに作品の空気やノリがそれ以降の作品と違っていて異色作みたいになってるの、なんだか平成ライダーにおけるクウガみたいだなと思ったり)

だからこそイーサンが反撃に転じた時の爽快感が大きい。
裏切られ、チームを壊滅させられ、冤罪をかけられもうなんもかんも上手いこといかないしなんかずっと雰囲気が重い。
だからこそ!
ラストバトルが痛快!

イーサンの死んだ仲間への想いや裏切者含む自分をここまでめんどくさいところまで追い込んだ全てへの鬱憤を文字通り爆発させる勢いたっぷりな決着は前半のサスペンステイストからは想像もつかない。
だが確かにミッション:インポッシブルの始まりたる作品なのだと実感できる。

我慢の限界じゃあ!みたいな勢いで列車の外に飛び出してからのイーサンの派手な立ち回りは終盤ギリギリまでの静けさがいいタメになっていて空気を読んだかのように流れ出すBGMミッション:インポッシブルのテーマの後押しもあり否応なくテンションがとんでもなくあがる。

やっぱり腹が立った相手には板ガム爆弾ですよ

真似したよねあの頃

スパイっぽい描写がたくさんあるM:I1
中でも一番好きなのがジムが飛行機で指令を受け取るシーン

冒頭も冒頭!!

ミッション:インポッシブルの指令シーン
2のロケランサングラスも良いがやっぱりこれよ…

CAに映画を勧められ受け取ったテープの中身が任務についてのそれ(かっこいい)
聞き終わると同時にテープが焼き切れ消滅する。(かっこいい)
その煙を誤魔化すようにジムがタバコの煙を吹きかける。(かっこいい)

子供の頃の僕にあまりにも刺さり過ぎたこのシーンは今見ても気持ちがいい。
このシーンのせいで家の中にあるカセットテープを使ってこのシーンの真似事のようなごっこ遊びをしていたあの頃を思い出して懐かしくもなったり。

これを超えるカッコいい指令シーンはシリーズには存在しないとさえ思っている。
そしてこのアナログ感ある渋さはもう中々出せないと思ってもいるので多分永遠にこの指令の受け取り方が歴代最強指令に君臨し続けるだろう(個人の意見です)

君はどこへキトリッジ

ダンローとキトリッジ
今作一番可哀想な人。続編ではアラスカで鍛えに鍛えた剛腕でキトリッジの首の骨を折りに来るかもしれない

今作でイーサンを追いかけ続けたキトリッジ、そしてそのキトリッジにアラスカ送りにされた可哀想すぎる男ダンロー

なんと最新作デッドレコニングに登場する予定らしいのだが予告を見る限りキトリッジのポジションが1を踏襲したそれなのでは…とニヤニヤさせる。
というか今までお前どこで何をしていたんだ…

そしてまさかのダンロー!
散々な目にあった挙句アラスカに送られてしまったその苦難を表現するかのように哀愁たっぷりの表情とフッサフサの口髭を蓄えたなんとも面白いビジュアルが解禁された。

わざわざこの二人に触れるということは本当にシリーズ完結作にするつもりということなんだろうなあ…
つまり1をかなり意識した作りになっているんじゃないかなと予想もしちゃったり

1に回帰するんじゃなくてシリーズ集大成オールスターバトルの方が観たくはあるのだが…

まあなんにせよ楽しみである

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