ポンズ (HUNTER×HUNTER)について

ポンズ 漫画

「私が殺ったわ。方法は企業ヒミツ」

ハンター試験編に登場しその可愛い容姿も相まってちょい役のくせに第1回人気投票で9位にランクインしたりアニメ版では新旧共にアニオリで出番を増やされたりするなどその出番の量に反してかなり人気が強いキャラ。

そして満を持しての初登場を果たしポックルと共にファンに大きなトラウマを植え付けてくれた色んな意味で印象深い、そんなポンズについて。

丸みのある特徴的な帽子を被った軽装の女の子。
前述の通りハンター試験編にて初登場し、当時としては数少ない容姿端麗な女性キャラということもあってほんの少ししか出番がない割に結構な人気を博したキャラである。

第4次試験のちょい役で終わらせるには勿体無いくらいに可愛く、その人気を理解していたのかなんやかんやとアニメでは新旧共にその出番が増やされているなどその存在感が原作以上に強調されていた。

ハンター試験編ではうっかりバーボンを殺してしまったせいで洞窟から出られなくなるというやらかしを起こしておきながら涼しい顔でカッコつけて座りクールにリタイア宣言を決めるという面白行動をしているのにその可愛さでなんか気にならなくなるという素晴らしいキャラだ。

うっかりポンズ
うっかりデスピタゴラスイッチで洞窟に閉じ込められてただけなのにクールに決めていられる胆力。見事である。

ハンター試験には少なくとも2回落ちているがアマチュアハンターとしての経験は積んでおり、キメラ=アント編ではポックルらと共にNGLでのハントに参加していた。
(原作ではポックルとの接点がゼロだったため、この関係性はアニメから原作に逆輸入されたもの)

ハンター試験編では念を覚えている様子がなかったのに再登場後ポックルと行動を共にしていたり念能力の知識を得ていそうなセリフがあったりと空白期間の想像が膨らむ。
新アニメだとポックルとはもうそれ恋人だよね見たいな距離感になっており、ハンター試験後に念の修行、ポックルとの急接近イベントなどが重なって起こったんだろうなと個人的には考えている。

(ゴンとキルアみたいにポックルとポンズの念の師匠が一緒パターンかなと思ってる)

バックボーンから空白期間までいくらでも掘り下げられるだろうし需要もあるだろうにそれがほとんどされることなくその出番を使い果たしてしまった勿体無いキャラだなと思うがその口惜しさを感じさせるところもポンズの魅力なのかもしれない。

需要があろうが可愛いだけじゃ生き残れない過酷な世界HUNTER×HUNTER!

経歴

1999年 287期ハンター試験を受験。第3次試験まで突破。

第4次試験、バーボンの罠にかかり洞窟に閉じ込められる。はずみでバーボンを殺害
ゴン達と共に洞窟を脱出するがプレートをゴンに奪われハンター試験不合格。

(ハンター試験終了後、ポックルと行動を共にしそこで念能力を修得した可能性があるが判断材料に乏しいためあくまで個人的な考察に留まる。)

2000年 288期ハンター試験受験。第一次試験のプレート争奪戦でキルアにプレートを奪われ不合格

試験終了後ポックル達と合流。キメラ=アントの調査・討伐のためにNGLに入国。
現状の深刻さを痛感し撤退を判断するもザザン隊に襲撃されチームは壊滅。ポックルがザザンに捕らえられてしまう。
1人だけザザン隊の攻撃から逃れ国境を目指し撤退。その道中、蜂を操る能力を使い強いオーラを纏っているハンターに救援の手紙を出す。(後にカイトがこれを受け取ることとなる)
ひたすら走り逃げようとしていたがザザン隊の兵隊蟻から銃で撃たれ死亡

能力

「私が悲鳴を上げたり倒れたりしてショックを受けると、このコ達が近くの人間に襲いかかるの」

操作系能力者
能力名 不明(蜂を操る能力)

キメラ=アント編での描写から念能力者ではないか?と考察されていたが冨樫義博展の冨樫メモに書かれていた情報によりポンズが操作系の念能力者であることが確定した。

当然蜂を操る能力だろう。
(ハンター試験ではシビレヤリバチでバーボンを殺害していたが他の蜂も飼っていたのかシビレヤリバチだけしか使えないのかは不明)

ハンター試験時点から自身に危害を加えようとする相手がいた場合、帽子の中に隠している蜂が自動的に相手を迎撃する防御体制をとっており、念能力修得以降も自分が使い慣れている蜂を利用する方向で念能力を行使していたものと思われる。

操作系能力者は使い込んだモノでないと能力の威力・精度が向上しないことが多い傾向から考えても元々蜂を調教し使いこなしていたポンズとしては当然の選択とも言える能力ではある。
とはいえ、多分念修得以前よりも細かい命令ができるようになったくらいのものであって敵を倒すための必殺技、切り札の類を持っていたとは考えにくく、少なくとも戦闘向きの能力ではなかったと思われる。
(そうだったらザザン隊に襲撃されたタイミングでポックルと共に戦ったはず。)

NGLでは強いオーラを纏ったハンターを蜂に探させるなどサポート向けの運用をしていたこと、直接的な戦闘には不参加だったことなどから基本的な体術による戦闘も不得手と思われる。
本当に蜂を用いた調査・連絡要因だったのだろう。

蜂による攻撃パターンも当然あっただろうがハンター試験で見せたような護身レベルのものだろうと思われる。

蜂による最低限の防御、蜂を用いた探索・連絡、やむを得ず戦闘する場合は念を用いた体術で対応、というやり方だったんじゃないかなあと思っている。
思いっきりサポートタイプ。

ちなみにいつから念能力を使えていたか?という疑問があるが考えられるパターンは以下の2つである。

①ハンター試験時点から念能力者だった。
②ハンター試験終了後に念能力を修得した。

①に関してだが個人的にはないと思っている。
「無意識に蜂を操るという念を使っていた」という可能性ならあるかもしれないぐらいの考えだ。

もし意識的に念を扱えていたなら第4次試験で落ちることなんてなかっただろう。オーラで身体強化できるならバーボンにこだわることなく適当にハズレプレートを何人分か軽く叩きのめして回収すれば良かっただけの話になるので。

なのであるとしてもネオンのように「無意識の念能力」を扱っていた可能性があるくらいのものだろう。

というわけで一番順当なのは②かと思われる。
修得タイミングだが個人的にはゴン、キルアらと同じタイミング、なんらかのきっかけでポックルと行動を共にすることになり流れでポックルと共に念を修得するに至った、みたいな流れじゃないかなと思っている。

NGL時点で念を使えていること、そもそも念の修行は本来なら結構時間がかかることを考慮すればそこまでキメラ=アント編直近とは考えづらい。
288期ハンター試験時点では念を修得していたと思われるが負けた相手がキルアなのでポンズが念をちょっと使えたところで修行を積んだキルア相手にどうにもならないことは明白なのでまあここも矛盾はないと思う。

なので「ハンター試験終了後に念を修得した」が可能性としては一番高い。

あえてさらなる可能性を考えるなら「蜂を使う時にだけ無意識に念能力を使っていたがハンター試験編後、念をちゃんと基本から修得し蜂を操る能力として昇華した」とかだろうか。

まあ銃火器を持ったキメラ=アントの前ではちょっと鍛えた程度の念能力者が太刀打ちできるわけもなかったわけだが…

トラウマ

ハードなキメラ=アント編での再登場ということもあり全読者に嫌な予感が走ったポンズ再登場。
期待を裏切らないというか裏切って欲しかったというか案の定悲惨な結末を迎えHUNTER×HUNTERという作品の容赦なさをポックルと2人で見せつけてくれた。
本当に勘弁してほしい。

仲間が次々殺されポックルも目の前で捕えられ必死に救援を呼びながら撤退しているシーンから一転、ページを跨いだ瞬間銃で撃たれ吹き飛ぶポンズとその体を引き裂いて臓物を食べる兵隊蟻という悪夢みたいなコマが小気味良いテンポでお送りされて多くの読者は頭がくらくらしそうになったことだろう。

ポンズの蜂
ポンズの蜂のその後を心配して落ち込んだりした日もありました。ポンズの死後も命令を守って手紙を届けたけど死後の念とかの可能性もあるのかな。

作中でも屈指の美少女キャラで旧アニメ版のアニオリでは大活躍し、なおかつ人気投票でも上位に食い込んだ人気キャラとは思えない凄惨すぎる死に様を受け止めることができなかったのか撃たれたのはポンズではなく別の場所に映像が飛んで全然知らんモブが殺されただけ説を推す人なんかも生まれちゃったりしていた。

しかし時は流れ始まった新アニメ版、時代の変化か原作や旧アニメに比べ色々と表現がマイルドになっ場面が多く、ポンズの死に方も同様にマイルドになっているだろうなと思いきや撃たれたのが明確にポンズであるとわかる描写、倒れたポンズに追い打ちをかけるように銃を何発もぶち込む兵隊蟻、食われたり撃たれたりして跡形もないほどの血溜まりとポンズの千切れた衣服飲みが残された凄惨な現場をゴンとキルアが発見するという場面…と原作にないシーンを多々挟みながら死んだのはポンズです!!だいぶ酷い死に方をしました!報告は以上です!!とでも言いたげな原作以上にキッツイ映像を提供してきた。
また、ポックルとの関係も深掘りされたことで余計悲惨度マシマシ。
全ての現実逃避をしていたポンズ好きを絶望の海へと叩き込んだ。
(アニメはアニメ、原作は原作とそれぞれ別物として割り切れたものだけは生き残ったかもしれない)

旧アニメ版の世界線はキメラ=アント編まで物語が進まず終わったからお姉さん味溢れる美人な旧アニポンズは生きてるのでそこだけが救いかもしれない。

こんなに読者人気を勝ち取れるポテンシャルを秘めたキャラも事のついでのように極力残酷に処理し退場させていく冨樫先生がとにかく恐ろしく、マチやシズクなど残された可愛い女の子キャラ達の末路もとても心配になってしまう。
ポンズ死亡のトラウマによる後遺症は重大だよ冨樫先生。

タイトルとURLをコピーしました