レイザー (HUNTER×HUNTER)について

レイザー 漫画

「招かざる客は何年ぶりだろうな。緊張するね」

グリード・アイランド編に登場したいわば中ボス的なキャラでありゴン達とドッジボールで激闘を繰り広げ大いに苦しめた人物。

ゴンがずっと探していたジンの仲間の一人であり念能力者としてもかなりの実力者、というかグリード・アイランドに登場したキャラの中では最強なのでは?と思わせるほど。

今回はそんなレイザーについて。

常に穏やかな表情でニコニコとしており幻影旅団が相手だろうとその笑顔を崩さずに淡々と自分の仕事を遂行し仲間が違反行為を行った時にも冷徹に処刑する恐ろしい男。

その正体はジンと共にG.I.を作ったゲームマスターの一人。
複数の死刑囚を従え「一坪の海外線」を狙って訪れたプレイヤーに試練を与えるボスキャラと「同行アカンパニー」をはじめとした移動呪文等の放出系システムを担うゲームマスターを兼任している。

ジンから「オレの息子がいつかココへ来る。したら遠慮しねーでぶっとばせよ!」と言われておりゴンがレイザーの下に訪れたときはその言葉通り全力の勝負を仕掛けてきた。
(あくまでドッジボールという競技の枠組みの中での全力だが)

元々はゴリゴリの犯罪者でジンに捕まるまでは相当の荒くれ者だったがジンに心からの信頼を寄せられたことでその心を救われ改心した過去を持っている。
ハンターが捕らえた死刑囚を雇用することがあるというがレイザーもそのパターン。
このバケモンみたいな強さの男が普通に犯罪者やってたこともそれを捕まえて仲間にするジンも全部狂ってる。

こんな過去があることから多分怒らせるとちゃんと怖い。
言うことを聞かなかった死刑囚の頭部を容赦なく破壊したあたりからもその片鱗が窺える。
まああれはキレたというか普通にやることを淡々とこなしただけに過ぎないんだろうけど。

「昔はやんちゃしてましたが今は真面目にやってます」を物騒に最強格の実力でやってる男、それがレイザーである。

????年

父親と思われる人物から虐待を受ける日々を送る。いつからかは不明だが犯罪者へと堕ちてしまう。

????年(1987年より前)

ジン=フリークスの手によって捕獲。死刑囚になる。
ジンからこれから作る予定のグリード・アイランドの話を何時間も聞かされる。
(グリード・アイランド発売日が1987年のため少なくともそれより以前にはレイザーは捕まっていることになる)

ジンに雇われグリード・アイランドへ。
放出系のシステム担当としてゲームマスターの一人を任されいつかゴンが来たら遠慮しないで倒せと伝えられる。
また、裏表無く接してくれるジンに心を救われ改心する。

「頼んだぜレイザー」

1999年12月29日

島の外からグリード・アイランドに上陸しようとする幻影旅団に接触。
排除エリミネイトのカードを使い幻影旅団をゲーム外に排除。
さらに旅団の乗ってきた船を念弾で破壊。

2000年2月

ソウフラビにて「一坪の海岸線」を狙ってやってきたゴン組・ゴレイヌ・カヅスール組・アスタ組・ヤビビ組・ハンゼ組をボポポ達死刑囚と共にスポーツ勝負で迎え撃つ。
パーティーの総合戦力の低さを感じたゴン達がわざと負ける形で決着。
レイザー達の勝利。

一週間後、ゴレイヌ・ヒソカ・ツェズゲラ組を仲間に加えたゴン組が再びレイザーに挑戦。
連続で勝利を重ねるツェズゲラ組にパーティーの強さに申し分がないと判断。
他の死刑囚達を下げレイザー自らが出陣することを宣言。
レイザーの意向に反発、さらにはゲームの秘密の漏洩や脱走煽動を行った罪からボポポを粛清、殺害

レイザー(と念獣7体)VSゴン達のドッジボール開戦。

ゴンがジンの息子だと気付き本気の姿勢に。
「お前が来たら手加減するな…と言われてるぜ。お前の親父にな」

激しい攻防を繰り返した果てにゴン、キルア、ヒソカのコンビネーションによりレイザー敗北

見事自身に勝利してみせたゴンにジンと自分の過去を話す。
さらに「ジンに会えよ」とゴンを激励。
これが本編で描写されたレイザー最後の姿である。

以降レイザーの動向は不明だがジンに頼まれた通りG.I.のゲームマスターとしての任を全うしていると思われる。

とんでもなく強い。

まずグリード・アイランドを作った人物の一人という時点で念能力者としても相当な使い手であることは明白だろう。

銃火器がちゃんと脅威の世界観にありながら一撃で軽く船を破壊できる威力の念弾をしれっと撃ってくるし放出系のくせに高性能な念獣まで複数体使い出すしとジンがわざわざ捕まえた犯罪者という箔のある過去があるせいか開き直って強さ設定を盛られまくっているとしか思えないくらいである。

相対したフィンクスからも「強ェなこいつ」と一目でその強さを見抜かれ、ツェズゲラからも一人だけ強いオーラを纏っていると評価されるなど熟練の使い手達が一見して警戒するレベル

ゴンのジャジャン拳を利用した投球をレシーブの要領でノーダメージで威力を殺した場面ではビスケに「この男本当に強い」と評価されておりその戦闘技術の高さも相当高いことがよくわかる。

しかもドッジボールの時レイザーは念獣にオーラを分散していた状態であり本人のオーラは十分な状態ではなかった。
それで手練れの念能力者達に命の危険を感じさせるほどの攻撃を繰り出してくるのだからゲームのボスキャラとしてはバグもいいところである。

分散していたオーラを自身に戻した時にはゴンのジャジャン拳から繰り出される球も止めることができると自負しており念獣を出していない状態の本体の強さはもうわけがわからないレベル。

実際ゴンが最後に繰り出した全力ジャジャン拳による球に対しては「別に捕れるけど捕るとその威力で場外に押し出されるから相手に向けて弾く」という嘘みたいなことをやってのけた。
屈強な肉体、膨大なオーラ、巧みな戦闘技術、その総合的な戦闘力は中ボスを張っていていスペックのキャラではない。
まあでもゲーム的には実質ラスボス相当の存在と言えるのかもしれないが。
(「一坪の密林」の方にもこんな感じのイベントと別のゲームマスターがいたんだろうか…)

現時点で登場したキャラクター達の中では純粋な戦闘力だけで言えばかなり上位に食い込む強さじゃないだろうか。
それこそ旅団クラスに負ける姿すら想像できないレベルで。

こんな奴が犯罪者として暴れていたという恐るべき事実。
過去のレイザーを見るとかなり気性が激しく積極的に一般人に害を与えていそうな雰囲気すらあったので結構ジョネスくらい世間から恐れられた犯罪者だったのかなと個人的には思っている。
(いち犯罪者のためにジンが出張ることになるって相当なイベントだったと思うんだけど一体何があったんだよ)

レイザーの若い頃
カイトの語ったジンの功績の一つである「クート盗賊団の壊滅」がこのレイザーとの闘いだった可能性はある気がするけど語られる日は果たして来るのか…

本編では実戦とはまた少し違うドッジボールという競技の中でその実力が描かれたわけだがレイザーの投げるボールの威力がおかしすぎてキルアなんかはうっかり命を落としかけるなんて一幕もあった。
ドッジボールという形式のおかげで味方の死者数は0で済んでいたがルール無用のバトルがもし行われていたら死屍累々となっていたことだろう。

散々とんでもない強さを見せてきたレイザーだがそれでもその強さの底は未だ見えていない。

ドッジボールで疲労困憊満身創痍なゴン達一向と比べるとレイザーはほぼノーダメージでありその強さのレベルが違うことが窺える。
なおこんなやばい男に数少ないダメージを通したゴレイヌとかいう異常人物

ちなみにレイザーの放出系修練度評価は4段階評価のうち「優」であり最も低い評価となっている。
この評価は総合的な現段階の評価であり変動しうる可能性もある。
つまりレイザーが放出系能力者としてまだまだ成長する余地が残されているということを示唆するものであるのだがこいつまだ伸び代あるのかよ…と恐れ慄く他ない。

ゴンのオーラを見て「怪物…!!」と驚愕していたがお前も大概だぞレイザー。

「くくく久々に」「いい感じだぜ!!」

放出系能力者
能力 : ①名称不明(念弾)
②名称不明(14人の悪魔)

放出系能力者の中でもかなり上位に来る使い手でありその能力もシンプルながら強力なものとなっている。
まずはこれ。

①念弾
本編で描かれたのは幻影旅団の船を破壊した時とボポポを粛清した時のみ。
(ここではドッジボール戦での投球が念弾の性能と同等という前提で書いていく)

手のひらからオーラで作ったボール大の念弾を出しバレーのスパイクの要領で対象めがけて打ち込む能力。

船を軽く一撃で消しとばしたり念能力者であるボポポの頭部を一撃で砕き死に追いやるほどの高威力を誇っている。
ちなみにドッジボールで見せたレイザーが念を込めたボールもこの念弾と同等の威力を持っていることが本人の口から明言されている。

ボールを投げられたゴレイヌはその球が回避不能かつ受ければ死ぬことを直感で理解しホワイトゴレイヌによる緊急回避をするしかなく、硬によるガードという最大の防御をとったゴンを何mも吹き飛ばし額から流血させ、パスを経由したとはいえバンジーガムを利用して防いだヒソカの指を2本と頭部からの流血と鼻血というダメージ(ヒソカにボールを投げられなくするほど)を与えるなどそれほど全力でないように見える球ですら鍛えられた念能力者をサクッと殺せるだけの相当な威力を誇っている。

さらにストレートだけでなく直角シュートなど球の軌道も自在に変えてくる。
しかも殺傷力維持という嫌なおまけ付き。
その変化球はキルアも見切れないスピードを出力し運悪く球の軌道方向に避けていたら死んでいたかもしれないと戦慄を与えるほど。

また、全力攻撃の際は球を頭上高く放り投げ自身もジャンプ、上空から大地に向けてバレーのスパイクの要領で思い切り撃ち込んでくる
本編内でそれを披露した時にはゴン・キルア・ヒソカの3人がかりでギリギリなんとかようやく止められるほどの威力を出している。

(競技内容がドッジボールじゃなくてバレーだったら100%勝てなかったんじゃ…)

さらに恐ろしいのはその攻撃を防がれた後も「奴等が力尽きるまで攻撃を続けることも可能」と語っているところだろう。
この高火力攻撃を何発も撃ち込むだけのオーラ量を持っているということでもあるからだ。

高火力をお気軽にホイホイ撃ち込んでくるのがレイザーの恐ろしさの一つかもしれない。

また、ドッジボールでは上記の攻撃をボールにオーラを込めて放っていたが、実際のレイザーの念弾であればボールは不要となる。
メリットとしてはボール(本編で使われたボールはピンピンしてたけど)の耐久力を気にする必要がなくなる他、弾のサイズも自由自在に変えられる可能性があることだろう。
最悪元気玉みたいな弾打ち込んでくるかもしれない。いやないと思うけど。あってたまるか。

そして問題は次のこれだ。

②14人の悪魔
0〜7のナンバーを割り振られた人形のような見た目の念獣を8体作り出す能力。(作れる数は不明。もしかしたら14体作れるのかもしれない)

具現化系、放出系、操作系の複数系統を高度に使い分けた頭がおかしくなるくらいとんでもない能力である。
ゲンスルーはサブ・バラと協力して相互協力型のカウントダウンを成立させたがレイザーはこれを単独で行っている。(と思われる)
恐らく何かしらの制約があって成立するものと思われるが作中でそれは明示されていない。

本編上で描写された制約としてはレイザー自身のオーラを分散すること。
念獣を消すことでレイザー自身にそのオーラを戻すことも可能であり、レイザーが本気の攻撃を繰り出した際には念獣は全て周りから消え去っている。

NO.0はドッジボールの審判を行なっており自律思考可能な個体であると思われるがNO.1〜7も自律しているかは不明。
レイザーが放出系に次いで得意な系統が強化系と操作系であることを考えればレイザー自身が操作している可能性が非常に高いものと考えられる。

また、念獣は合体させることが可能であり劇中ではNO.6とNO.7を合体させることでNO.13を生み出していた。
ツェズゲラを一撃リタイアさせるなど一体一体の強さが凄まじく、合体するとヒソカにパワー勝ちするほどの膂力を見せつける。
何を言っているんだ…

このように事実を並べただけでも頭が痛くなるくらい凄まじい壊れ能力である。
あらかじめプログラムしているのだろうが競技の審判を自律して行いなおかつ会話までこなせる個体がいて一体一体がレイザーの強力かつ高速な攻撃と連携を行うことができ合体すればヒソカクラスにパワー勝ちしてしまう。

これを8体も同時稼働させつつG.I.内の放出系システムにも恐らくメモリやオーラを消費しながらそれでいてレイザー自身がゴン達と戦えるほどの攻撃力やオーラを維持し続けているという意味のわからない事実!

レイザー本人が怪物のような強さなので念獣を作ることによるオーラの分散が大したリスクになっていないのが厄介すぎる。

念獣に四苦八苦してなんとか頑張ってもレイザーがほんの少しその気になれば念獣を消して自分にオーラを戻し必殺の一撃をお見舞いしてくるという鬼畜仕様。

こんな怪物が外の世界で犯罪者として暴れていたのかよ。
そりゃジンみたいな大物がハントに来るわけよ。

ゲーム内のみでしか成立できない能力、ドッジボールにしか使えない、ゲームマスター補正によるものなどあまりのおかしな強さから色々理屈をつけたくなるところだが個人的な願望としてはこれはゲームの中も外も関係ないレイザーの素の力であってほしいと思っている。

というかそもそもゲーム内の放出系システム管理関連に常時オーラが分散している可能性を加味するとレイザーはゲーム内では100%の実力を出せていない可能性があるとすら思っている。

外に出たらそれこそジンクラスが相手しないといけないレベルじゃないかなと、というかジンの仲間はそれくらいであって欲しいと個人的に思ってるだけだが。

実力の底を見せないまま物語からフェードアウトしたレイザー。
果たして今後出番はあるのだろうか。

出る可能性は…どちらかというとある方じゃないかなと思う。
まあ顔見せくらいはするんじゃないかなくらいの意味での話だが。

本編には関わらないけど一コマくらい出てくるかな…
あともしかしたらジンの回想とかに出てくるかも…くらいのレベル。

暗黒大陸編にわざわざ絡んでくるところも想像できないしレイザーはジンとの契約を忠実に守り本人から言われない限りG.I.の外に行くことはしないだろうしG.I.の様子が描かれない限りはその出番は来ないんじゃないかなとすら思っている。

というかグリード・アイランド編でのあの無茶苦茶な強さは今後出す気がないからとにかく好き勝手強さを盛って設定したんじゃないかとすら思っている。

ジンという人物のイメージを補強しゴン達に試練を与え物語を盛り上げるという作品上での大きな役割を果たした以上レイザーが本筋に大きく絡むことは考えづらい。

ただ選挙編で同じゲームマスターであるドゥーンとリストが選挙のためにゲーム外に出てきているのを見るとレイザーもあれくらいひょっこり自然に顔見せするタイミングがないとも限らない。
(正直ドゥーンとリストはG.I.編終了したら二度と再登場しないと思ってました。)

あれくらい唐突に、そして自然に登場する可能性が全くないわけではないので「生きてるしジンの仲間だしちょっとくらい出てくる可能性はある」(ただし1コマだけの可能性もあり)くらいのニュアンスでレイザー再登場の可能性はあると言いたい。

あとはジンの回想シーンなんかがくればそこでレイザー周りの掘り下げがあるかもしれない。
(ある…かなあ?過去回想してるジンが想像できん)

まあ本音を言うと全力の命懸けの念能力勝負をしているレイザーを見てみたいのでシャバの空気を吸って欲しいんだけど。

ジンとレイザー
やはり殺る気満々のレイザーVSジン見たすぎるんだよな…ジンの貴重な戦闘、レイザーの本気、開示されていないものが詰まった一戦…
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