今回もホッカイドウが可哀想なことになっています コードギアス 奪還のロゼ 2幕 感想

アッシュ アニメ

というわけで早くも公開されました奪還のロゼ2幕。

亡国のアキトの1章と2章の間ひたすら待ったことを考えると熱が冷めない間に供給してくれることがどれほど貴重なことか身に染みてくるってもんで。

で、肝心の内容について。

今回はKMF戦が素晴らしかった。

前作のそれを超える、玩具が欲しくなるようなカッコいいロボットアクションになっていたと思う。

特にアルテミスと蛍雪。
ロゼの駆るZi-アルテミスはフォートレスモードから変形すると中から女性のシルエットが顔を覗かせるのだがこの機構がロゼとサクヤの二つの顔を持つロゼを想起させるようなデザインになっているかのようでまずそこがいい。
周りの仲間達はなんだこのデザイン?となるんじゃないかなと思わなくもないが。

また、戦場に自ら出て指揮をとる指揮官機としての役割だけでなくそこにアルテミスがいることのメリットが別口に用意されていることが同じ主人公機かつ指揮官機だった蜃気楼との差別にもなっていて面白かった。

どこか歪に感じるシルエットにまで納得のいくアンサーを与えるような機構、今の所本作で最もロボットアニメロマンが詰まった機体で今後の活躍にも強く期待してしまうしMETAL BUILDで出てくんねえかなあ!?なんて蜃気楼すらまだ出ていないのに高望みをしてしまう。
本当に素晴らしいメカですアルテミス。

そして蛍雪。
反逆のルルーシュでいうところのカレンポジション、つまりはチームのエース担当女性キャラ、ハルカが乗ることになった機体だがこちらも良い。

カレンといえば紅蓮だ。
殺意高そうなビジュアル通りに殺意MAXな兵装を持ちカレンの気性の荒さとマッチしたオラオラバトルでオレンジをチンして画面の前の我々を大いに沸かせてくれたことは今だに忘れられない。

蛍雪に乗るハルカも負けん気が強そうでありカレンのような戦闘スタイルを自然と想像してしまっていたのだがなんとも良い意味で意表をつかれた。

近接特化と言いつつも紅蓮のような荒々しいスタイルではなく槍を携えたどこか気品すら感じるような女性然としたアクションが披露され勝手に抱いていたハルカ像がそこそこ間違っていたことに思い至るなどいい意味で不意打ちを喰らったような気分にもなれた。

戦闘そのものも派手さはアポロに劣るものの佇まいや美しさ華やかさでは大きく勝っていると感じたし出番がかなり限定的だったことがかなり悔やまれる。
もっともっと暴れるところが見たかったんだが紅蓮に対するランスロット枠がまさかの味方サイドにいるおかげでそこまで派手なことにはならないという悲しみ。
ネオ・ブリタニアにはもっと蛍雪の限界を引き出す気合の入った兵士を投入してもらいたいものである。
聞いてるかノーランドお前に言ってるんだぞ。

ロゼが全50話構成のストーリーだったら蛍雪弐式とか蛍雪特式とか怪物みたいなパワーアップをするポジション機体だったんだろうなあというくらいにかっこよさが詰まっていたのでもっともっと活躍がみたいところ。
でも尺がそれを許してくれるかどうか…
ちょっとその辺が不安だったりもする。

ロボットアクション全体として見ればスラッシュハーケンを用いた地形戦は今回も素晴らしいというか前回を凌ぐ迫力で魅せてくれたわけだがこの辺はナラとアッシュの奮戦の賜物だろう。
また今回は地上戦だけに留まらずアルテミスを中心とした空中バトルも見応え十分で「ギアスはやはり地上戦」と言われがちなところに「いやどっちも面白ぇから!」と叫ばれたような気持ちになって大変気持ちのいいロボットアクションだった。

この調子で3幕4幕とどんどん派手になってほしい。
あと蛍雪に大暴れして欲しい。

そして肝心のストーリーについて。

ニーナ登場という前作ファンを「おおっ!」と食いつかせる上手い引きからの4話、ダモクレスとフレイヤという反逆で言えば終盤に向き合った決戦兵器を相手に現状の心許ない戦力でどう立ち向かうのか?というかもうこのカード使うのかよ!などという既存ファンもちゃんとハラハラさせるような手札の切り方をする豪胆さ、思い切りの良さは高く評価したい。
(R2時点でダモクレスの予備機を作っておくという恐ろしいことをシュナイゼルがしていたということにしたのも「まあシュナイゼルだしな…」で納得できるので上手い落とし所だと思う。)

ダモクレスを相手にするということにより当時よりもアップデートされたフレイヤやブレイズルミナス対策が見られたり、かつてルルーシュとスザクがやってのけた対フレイヤ作戦がいかにとんでもない離れ業だったかを第三者視点からの説明で改めて理解させられることでルルスザ二人の株が無駄に上がったりなんというか1幕以上に過去作ファンを喜ばせるネタが盛り込まれていたようにも感じる。

(占領された挙句ダモクレスとフレイヤで空中ドンパチされるホッカイドウ、何の恨みがあってこんなことするんだレベルで可哀想になってきたけど)

ニーナをただ出すだけでなくフレイヤという罪と改めて向き合うという役割を与えることでその登場に必然性を与えながら描かれていない空白期間に彼女がかなりの研究を重ねてきたことが窺い知れたりとそのへんも嬉しかったり。

あとはやっぱりこの手の巨大決戦兵器は盛り上がるよね…
大体のロボットアニメで終盤に持ってくるこの類の闘いを4話時点でぶつけてきたのやっぱりいい意味で意表ついてくれたなと。
まあこれ以上の祭りが終盤にはあるということなのかもしれないが果たして。

また、ストーリー的にはどうしてもKMF戦が派手で過去作ファンへのサービスが素晴らしかったダモクレス攻略戦を描いた4話付近にばかり触れがちになってしまうわけであるがその流れで言えば地上でアッシュと因縁めいた互角の戦いを繰り広げたナラがキャラクターとしてはかなり印象深い。

1幕でサクラと絡めることで強めのキャラ付けをしてきたキャサリンを食いかねないくらい良い立ち位置にいると思うんだけどこの手のキャラは生き残っても死んでもどう転んでも美味しいと思うので今後にかなり期待が持てるキャラかもしれないなと個人的には思ってる。
確固たる信念を持ちながらちょっと情があるせいで甘さを見せるところ、邪悪な味方に撃たれそうな清い気高さがあって好きです。

そしてサクヤとサクラの描き方よ。
もう表現にやたらとうるさい昨今にあってそんなこと無理してやらなくていいのに「いいやサクヤ(orサクラ)を描く時は絶対にえっちにするんだ!!!」という制作サイドのダイヤモンドよりも硬いプライドを感じて大変よかった。

お色気はギアスには欠かせない要素の一つであることには間違いないしコードギアスと銘打った作品を作る以上そこから一切逃げようとしない気高き武士道精神を感じる描写は一観客として誇りにすら思う。

立たせる必要がないものを立たせ、揺らす必要がないものを揺らす。
収まっているはずがないものを収め、脱がす必要がないタイミングで脱がし、乱入しなくてもいい脱衣所に乱入させ、あまつさえそれを引きにまでする。

もう一周回って紳士の仕事だと思う。

奪還のロゼはお色気に真摯な紳士が作っています。
間違いありません。

まあそれは置いといて。
ストーリー的には概ね満足、キャラ的にも解像度が上がって1幕の頃より好きなキャラ増えて見どころ増えたなと感じて総合的には「良し」ではあるのだが1幕に引き続き駆け足感が否めないのが気になるところ。

テンポが良い、と言えばそうなのかもしれないが4話の引きだったりニーナとロゼ達の絡みだったりハルカの掘り下げだったり他にも色々ともっと引っ張ったり深掘りして欲しいなと思うポイントが次々とあっさりと処理されて次に行ってしまうのでこの辺で物足りなさというか食い足りなさを個人的には覚えちゃったかなあと感じている。

4話の引きは最高にワクワクしたのでもっと見せてほしかった…できればまるまる1話分くらいの尺で!

ハルカ
蛍雪に乗るためにハルカが訓練したりロゼがハルカを見出したりするくだりはもっと細かく見たかったな、と思うくらいハルカがいい顔してた。

まあトータル1クール分くらいの尺しかないことやその中に出てくるキャラクターの人数、シナリオ上のノルマ等々を考えればバランス調整するとこういうことになってしまうのは理解できるし製作陣もかなり苦心したんだろうなということも想像はつくんだけどその上でやっぱり見たかった〜という口惜しい気持ちは芽生えちゃうものなわけで。

まあとりあえず3幕は核心に触れる結構な衝撃展開が待ち受けていそうでかなり期待。
一月くらいで続きが見られるという安心感よ…

では今回はこの辺で。
次は3幕公開後にでも。

アニメ
あんたいをフォローする
あんたい

アニメ、漫画など創作物が好きです。
好きなものや観たものなどについての感情や感想を記録していく場にしたいと思ってます。
たい焼きはあんこ派。
あんまんはつぶあん派です。

あんたいをフォローする
タイトルとURLをコピーしました