その狐、煽り耐性ゼロ 戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨! コックリさん 感想

超コワすぎ コックリさん その他

最終章からあえてちょっと期間を開けて見てみました超コワすぎ!
最終章で満足しちゃってちゃんと楽しめるか不安だったんだけど…
いやーめちゃくちゃ笑った

コックリさんをここまで面白おかしく取り扱った作品がかつて存在しただろうか。

こうなったのも全部工藤さんのせい。
やはりというかなんというかアンタならやってくれると思っていたよという爆発力を今作でも発揮してくれた。

「コックリさん」「コックリ」と呼び捨てにするわ10円玉をコックリさんの意図しない方向に無理くり持って行ってバカにしたりとにかく全力でコックリさんをとことん煽る工藤さん。
そしてまさかの煽り耐性ゼロなせいで挑発に思い切り乗っかって暴れ出すコックリさん。
怪異と工藤さんの相性が過去イチ良すぎて最高だった。

コックリさんとはどういうものなのかその起源から実演に至るまでを丁寧に丁寧に積み上げてからの工藤さんによるルールブレイカーがキマりにキマっていてとにかく爽快感溢れる構成。

コックリさんのルールに従わないことの危険性、工藤さんがどうでもいいところでいちいちビビりがちなところなんかも含めて「いざという時の工藤さんのイカレっぷり」を見せるためのキレイな溜めになっていた。

コックリさんに憑りつかれて追い出すために金属バット切腹をするなんて発想この男からしか生まれ得ないよ!

ここまでシリーズを見てきてわかっていたはずだけど改めて思った
まともじゃない
異常だよ異常!!

工藤さんVSコックリさん
コインを力づくで動かす、指を離すなど小学生レベルの工藤さんの煽りがとにかくクリティカルヒットするコックリさん可愛い

そして肝心の今回の怪異、コックリさんは最終章までの怪異の数々と比較するとまあ危ないと言えば危ないんだけどどこか可愛げがあるというか親しみがあるというか…工藤さんのおかげで面白方面に転がりまくっていたなと。
押さえつけられてにんにく臭い吐息を吹きかけられて悶絶するシーンなんかもう同情するレベルで面白かった。
にんにく効くんだ…コックリさん…

コックリさんのキャラクター性は強かったものの口裂け女などに感じた不気味さは薄味。
見終わった後の厭な空気はほぼ無い。
それが良いか悪いかは個人の感想に委ねられるところではあるだろうけど個人的にはもっと怖さがあっても良かったかもなとは思った。

とはいえトイレの花子さんの時にもあった「夜の学校でカメラを回す」という行動はそれ自体が怖くコックリさんが始まる前までの女子二人による校内探検シーンは普通に怖かった。
夜の学校というシチュエーションに対する恐怖、なんなんだろうねこれ。
『死霊高校』見た時もこのバフが乗ったせいで体感恐怖度マシマシになったし。
生物としての本能ってやつかもしれない。

そして毎度のことながら今回も濃いゲストキャラが大いに物語を盛り上げてくれていた。
態度クソ悪JK新菜!
こいつが今までのコワすぎにいないタイプのキャラで素晴らしかった。

工藤さんに物怖じしないどころか露骨に舐め腐り延々と挑発しまくるので見てるこっちはいつ工藤さんがJKの頭にバットを振り下ろすかとヒヤヒヤ。
「俺がお前の不幸だよ」なんて虎杖みたいなセリフを工藤さんに言わせるほどの女は格が違った。
もうずっと崩れない。
ニヤニヤ飄々と全てを見透かしたかのような生意気な態度が崩れない。

けど年頃の女の子らしい不満や願望がチラ見えしてそこがまたギャップを感じて堪らない。
この手の生意気女が最後まで生意気なまま格を落とさずそれどころかちょっと可愛げがプラスされてしまうのちょっとした交通事故に遭った気分。

超コワすぎ新菜
少年漫画なら地味に人気が出ちゃってちょこちょこ出番増えていきそうだが超コワすぎは残念ながら二本しかないのである。無念…

あと工藤さんが新菜のヤンキー未満イキリ彼氏を叩きのめしてついでに男女平等ビンタを新菜にかましたところ、正直個人的に今作で一番爽快感のあるシーンだったので嫌なことがあったらこのシーンを見てメンタルを整えようと思う。

そして最後に前作までとの繋がりについて。
やっぱり最終章から連なる作品だよね、という。

最終章までの世界は工藤さんが両親を説得し鬼神兵から身をひかせたことで大きく変動し新しい世界へと生まれ変わった。
その結果がこの超コワすぎの世界なんだろうなって。
ストーンオーシャンで一巡した世界がSBR以降の世界…的な解釈と同じようなもんってことで。

リリースされた過去のタイトルが絶妙に違っていたり決定的な映像が収められていなかったりとオリジナルのそれとはだいぶ違う歴史を辿っていて最終章まで工藤さんたちが駆け抜けた道程は消えてなくなったかもしれないけどその結果はこういう形で新しい世界に表れているんだなと始まって数分で神の視点特有の妙な感慨に耽ってしまった。

ただ後二作しかないのでこの世界とももうそろそろお別れってことか…と新シリーズ一本目から寂しくさせられてしまったワケで後何本あるのか知らなきゃよかったという後悔に塗れていたりもする。

とりあえず今回はこのへんで。
次は蛇女か…また車で轢くのかな…

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