初見向け「MCU版スパイダーマンどう追いかける?」

MCUスパイダーマン 映画

先日公開されたスパイダーマンの新作ブランド・ニュー・デイ。

ノーウェイホームから5年以上の時を経て公開された待望の新作であるものの昨今のMCU周りのゴタゴタグダグダ具合のせいでちょっと身構えていた人も多いんじゃないかなと思う(というか自分がそうだった)。

しかし真摯にスパイダーマンというヒーローの物語を突き詰めたその内容に多くのファンから称賛の声が上がりそれを表すかのように凄まじい興行収入を記録、11月には新規映像を追加しての再上映も予定されているくらいには勢いのある作品となった。

モチベが下がり切った人たちに火をつけると言う意味でも12月公開予定のドゥームズデイに向けていい起爆剤になっているのでは?とも思える作品だ。

話題になっているから気になる、という人もいればスパイダーマン好きだから見たいんだよなーという人もいるだろう。

しかしこのMCU版スパイダーマン、スパイダーマンの名前を冠した単独作品だけを追えば完璧大丈夫という親切設計ではなく、作品間のクロスオーバーを半強制的に摂取させにくるのでスパイダーマン以外のタイトルも追う必要性がある厄介なシリーズなのである。

クオリティの高い作品が次々とお送りされている一方で新規の方々が気軽にそこに入りづらいという難点がありそれによって二の足を踏んでいる人も非常に多いんじゃないかなと思うシリーズだ。

というわけで今回はMCU版スパイダーマンをどう追えば最低限楽しめるのか?について書いていきたい。

まず大前提としてMCU版スパイダーマンを楽しむにあたって最大出力を発揮する方法は「全作品を公開順」に履修すること。

これはクロスオーバーを醍醐味としているシリーズである以上当然。

でもそれはあまりにもしんどいしなるべく早く最新作追いつきたいという人のモチベを大きく削り取ることも間違いない。

じゃあ最短ルートはというとこれもシンプルに「開き直ってスパイダーマンのタイトルが付いたものだけを観る」。

しかし前述したようにこれがまたスパイダーマンの初登場がキャプテン・アメリカの三作目シビル・ウォーだったりスパイダーマン一作目ホームカミングもシビル・ウォーでの出来事ありきで話が組み立てられているし2作目ファー・フロム・ホームもアベンジャーズ エンドゲームを前提としたストーリーになっているなど他作品でのイベントを見ていないとポカーンとしたり最悪全然MCUスパイダーマンの話にノれなかったりする可能性すら生じてしまいかねない。

と、いうわけでスパイダーマン以外のどの作品をフォローしていけばMCU版スパイダーマンをなんとか理解しながら見ていけるか個人的な見解を書いていく。

ちなみにこれは人によって主張があると思う(あれがなきゃだめだろ、それはいらないだろとか)ので改めてこれは個人的な考えですよ、ということをここで強調させていただきたい。

はい。初手からスパイダーマンじゃありません。
どういうことだよ!

しかしこれがまた大事な作品、というか主人公のトニー・スタークがMCU版ピーター・パーカーを追う上での超重要人物なのでトニーの物語も頭に入れておいた方が絶対に良いのである。

また、MCU最初の作品でありエンドゲームまでの物語の中心に最も近い所に立つ代表的人物でもあるのでアイアンマン誕生と成長の物語はやはり外せないなというところ。

MCUピーター・パーカーを追うならやっぱりトニー・スタークは絶対に知っていてほしい。
没入感がまるで変わってくると思うので。

ちなみに「アイアンマン2は外しても良くない?」なんてことを思う人もいるかもしれないがなるべくトニー・スタークの歩んだ道のりは外してほしくないという個人的な感情から2も入れさせてもらっています。

あと絶対に見なくてはならないシビル・ウォーを観る上でトニーとその父ハワードの関係性については理解しておいた方がいいよなとも思うのでここに深く触れるアイアンマン2はやっぱり必要なんですわ。

ということでまずはMCU原点ヒーローアイアンマンの1、と2から行ってほしい。

トニーを知れ!

そしてキャプテン・アメリカ一作目。

これはスパイダーマン初登場作品がまさかのキャプテン・アメリカ3作目シビル・ウォーだからという理由。

…だけではないんだけど主な理由はそこ。

シビル・ウォーではアイアンマンとキャプテン・アメリカがそれぞれ陣営をわけて争う話でそこに関わるバッキーという人物がいるんだけど彼とキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースの始まりの物語として欠かせない始まりの作品となっている。

まずスティーブ・ロジャースとはどんな人物なのか?を語る上でこの作品以上のものは存在しない。(強火)

そして彼の親友バッキーもまたシリーズにとって大事な存在で彼らへの理解度、シビル・ウォーへの没入度を深めるためにもこの作品を外していいわけがないのである(強火)

更に言うとアイアンマンとキャプテン・アメリカの意見対立ってエンドゲーム(これまたスパイダーマンのために見なくてはいけない映画)鑑賞時の興奮度を上げるためにも重要なイベントだと思うんですよね。

トニーだけを知ってスティーブを知らないのはちょっと許せないっていうか(超強火)
いやそこはどちらのことも理解した上で彼らの衝突を見た方がいいんじゃないの?っていうね。

シビル・ウォーがスパイダーマンの初登場作品だったりトニーの存在がスパイダーマンにとってデカすぎるおかげでこんな厄介なことになってるんだぞわかってるのかMCU。

とまあスパイダーマン初登場作品のシリーズだから、プラス、トニーとの物語やMCUへの理解、没入を深めるためにも必要ということ。

アイアンマンに続くいわば土台その2。

本来であればハルク、ソーも含めての土台なんだけど今回はあくまでもスパイダーマンが主目的なので、ここはアイアンマンとキャプテン・アメリカに絞らせていただきました。

(ハルクもBNDでスパイダーマンと結構絡むんだけどとりあえずアベンジャーズだけ追っていてもハルクについての最低限のフォローは可能と判断しインクレティブル・ハルクは除外。気になったら見てみてもいいかも知れないがブルース・バナー役が別人なのでかえってアベンジャーズ初見時にちょっと混乱するかも知れないということも頭に入れておこう。)

そしてMCUといえば?な作品がこれ。
ヒーロー集合映画アベンジャーズ!!

アイアンマン、アイアンマン2、インクレティブル・ハルク、マイティ・ソー、キャプテン・アメリカの5作品の物語がクロスし宇宙から襲来する脅威を迎え撃つお祭り映画である。

スパイダーマンもこのアベンジャーズの一員となり物語に大きく絡みスパイダーマン本編にも大きく影響を与えていくのでその1作目である本作は見ておくべきだろう。

以降のトニー・スタークのメンタルに大きな影響を与える事件が描かれておりここでの戦いがいろんな作品でも言及されるしなんならホームカミングやエンドゲームにも絡んでくるので前提知識としてかなり重要になる。

何よりも一体アベンジャーズは何と戦っていくのか?を体感するためという意味合いが大きい。

サブキャラも交えつつ各ヒーローの物語も前進させるというクロスオーバーの素晴らしきお手本映画でもあるのでこの手のお祭りが好きな人には珠玉の体験となること間違いなしなのでまあ普通に見て損はない。

ここでソーとロキが好きになった人は道を引き返してマイティ・ソーを見ましょう。
ソーとロキはいいぞ。

そしてフェーズ2に突入しアイアンマン三作目。
これでアイアンマンはコンプリートとなる。

理由は前述した通りトニー・スタークは知っておくべきだから。

アベンジャーズでの戦いがトニー・スタークの精神にどんな変化をもたらしたのかをわかりやすく伝えている作品その1がこれ。

このトニーのガタガタになったメンタルがMCUひいてはスパイダーマンを楽しむ上で重要だと個人的に考えているのでメンタルボロボロになったトニーを見せてくれるアイアンマン3は絶対に必要な作品なのだ。

まあエイジ・オブ・ウルトロンを観る上で作品への納得度を引き上げるためという役割も持っているのだが。

あとはホームカミングでトニーがピーターに放つ「スーツ無しじゃダメならスーツを着る資格は無い」という名台詞があるのだがこの言葉の説得力が増しに増すくらいにトニーが生身で体張りまくる姿が拝めるのでやはりスパイダーマンを楽しむ上では必要なんですよね。

あと単純にヒーロー映画として面白いのでおすすめ。

ちなみに人間の進化の是非を問うようなやりとりもあるのでDNAの変異によって超常の力を得たスパイダーマンのこともちょっと頭によぎらせながら見てみても楽しいかもしれない。

そしてキャプテン・アメリカ2作目ウィンター・ソルジャー。

シビル・ウォーの前フリその1的ムービーなのでまあまあちゃんと大事な作品。
というかキャプテン・アメリカ周りがどれもこれも重要局面すぎる。

ウィンター・ソルジャーとは?そして暗躍するヒドラ、その時シールドは、キャプテン・アメリカはどうするのか、息つく暇もない勢いでMCUそのものに多大な影響を与えるレベルの物語が展開されていく。

スパイダーマンの気配はスの字一欠片すらありはしないがスパイダーマンを追いかけるための下準備としてはやはり大切な作品の一つである。
めんどくせえなあと思うことだろう。

が、このウィンター・ソルジャー、アクション映画としてかなり出来がいいので普通に楽しめると思うのでおすすめ。

シリーズの中でもかなりスパイ映画味の強い作風でそれまでと一風変わった空気感に極上の生身アクションで相当に見応えのある一本になっている。

たびたび取り沙汰されるバッキーのナイフアクションの出所はこの映画。
異様に満足度の高いアクションを摂取できるのでその辺が好きな人には満足いただけることだろう。

スパイダーマンを見るためとはいえシビル・ウォーを見るのであればなるべくなら見てほしい大事な作品である。

そしてフェーズ2集大成的作品アベンジャーズ2作目エイジ・オブ・ウルトロン。

例によってスパイダーマンは出ない。
道のりが長い!

しかしシビル・ウォーにとって大事すぎてこれは外すことができない一本。

そしてトニー・スタークがこれまでの戦いによってどれほど精神的に追い詰められていたか、一体その心に何を抱えているのかがぶちまけられるエンドゲームへの道のり的にも大事すぎる作品になっている。
あとピーターとの関係性的にやはりトニー周りのイベントはどうしたって重要度高めなので外せないだろう。

そしてMCUにとって重要な「ソコヴィア」に深く触れる物語ともなっている。
もしも今後他のMCUも見ていくつもりがあるのなら絶対に必要な知識となってくるだろう。

また、ここで参戦するワンダもまたシビル・ウォー、インフィニティ・ウォーなどにとって重要な存在となるのでそうした意味でも履修必須度は高い。

人は過ちを重ねるだけの生き物なのか?滅びるべき存在なのか?
人間という生き物の弱さと強さがヒーローそれぞれ一人一人の目線から描かれていく名作。


色々言われがちな作品ではあるけど別にそう悪い作品ではないと個人的には思う。

ここでの争いによって生まれたあれこれが大事すぎて外せないのである意味アベンジャーズ1作目より必修レベルが高いかも知れない。

ソコヴィアについて学ぼう、のターンですね。

そしてここから山場のフェーズ3に突入。
ここでやっと!
やっとスパイダーマンが出てくる!!

しかしこれはスパイダーマンのタイトルではなくキャプテン・アメリカの三作目。

更にキャプテン・アメリカだけでなくアイアンマンの物語の続編のような役割も持ちつつスパイダーマン&ブラックパンサーの初顔見せがあったりエイジ・オブ・ウルトロンからのワンダのアフターストーリーも進行したりともうほぼアベンジャーズ2.5じゃねえか!ってくらいのクロスオーバーストーリーになっている一本。

こぼれ落ちていった命達、眼前で拡大していく被害、これまでの華々しい活躍に冷水をかけるようにアベンジャーズへと突きつけられる力を持った者への問いかけのような作品。

「大いなる力を持つ者には大いなる責任がある」
スパイダーマンの名言だがそれを意識したのかしていないのか、その責任を問うかのような物語に急にぶち込まれる新人ピーター・パーカー。
しんどいですよこれがデビュー戦は。
ねえトニー。
(こんな重要な局面に高校生の子供を自らスカウトしにいくトニー・スターク、必死がすぎる。それも味)

そして「その瞬間」ヒーローはヒーローらしくあれるのか、憎しみに囚われることなく前を進めるのか、誰が正しかったのか、見終わった後も胸にしんどさを残し続ける重厚な物語は一本のヒーロー映画としても珠玉の一本。
シンプル傑作映画である。

ちょい役、というにはピーター・パーカーがどのようにアベンジャーズと出会うのか、思いっきりホームカミングの前日譚的ストーリーになっているため当然肝心のホームカミングはこのシビルウォーを鑑賞していることを前提にガンガンストーリーが進行するしここで積み上げられた経験と出会いも土台として機能していくのでまあ普通にMCU版スパイダーマンエピソード0みたいな立ち位置の一本になっている。

なので必見です。
絶対飛ばし厳禁!!

多分見終わった時スパイダーマンよりアイアンマンとキャプテン・アメリカの関係で頭がいっぱいになってしまう映画だけど。

そしてここでやっとスパイダーマン一作目!!

長い!!

しかし積み重ねるほどに味が染みるのがMCU版。

厄介なことにアイアンマンがちょい役どころではない超メインキャラかつアイアンマン的にもシビル・ウォーのアフターストーリー的作品になっているためスパイダーマン気になる〜と思い立ってここからいきなり入るととんでもない置いてけぼりを喰らいかねない。
適応する人もいるだろうけど。

アベンジャーズでのニューヨーク決戦、シビル・ウォーでのトニーからのスカウトなど物語背景に他作品が大きく絡んでくるため前述の作品達を履修しておけばまあ問題なく楽しめるはず。

また、クロスオーバーものとして素晴らしい出来であることはもちろん、スパイダーマン単独作品としても大変に素晴らしい作品だ。

サム・ライミ版、アメスパと重ねて描いてきた「何故その力を得たのか」という導入的展開をこのMCU版では「知ってるよね?スキップで」と言わんばかりに大胆カットしている。
しかしその上でスーツや力の有無ではない、真の意味でピーターがヒーローへと至る他二作のスパイダーマンとはまた違う方向性の、ある意味でのスパイダーマン誕生ストーリーになっている。

またアベンジャーズと関われたことから浮かれて調子に乗るピーターとそんなピーターに厳しく向き合うトニーの姿は2人がまるで親子のようでトニーのこれまでを見てきた人にとっては非常に感慨深いものになっており実質アイアンマン本編。
これもあってアイアンマン全作を勧めてきたわけであるが。

更にトニーの「スーツがなければ〜」のセリフはこの映画からの出典でありアイアンマン3までをみておくことで非常に解像度が上がるものになっている。

こういうクロスクロスクロス!!な様相が初心者をMCUから遠ざけるんだろうけどそこが面白さでもあるのが難しいよねえ。

ともあれスパイダーマン一作目に相応しく苦さと痛みを負いながらも立ち上がるヒーローが堪能できる良作スパイディムービーであることは間違いがない。
高性能なスーツが無くても、アベンジャーズの助けがなくても、目前のヴィランに対しピーター・パーカーはヒーロー足り得るのか?
MCUならではの角度で描かれるピーター・パーカーの物語の始まりを見届けて欲しい。

ちなみに本作のヴィランであるバルチャーは幻のサム・ライミ版スパイダーマン4に登場する予定だったヴィランであり本作でついにメインヴィランとして起用されたこともまた感慨深かったりする。

ここでフェーズ3も佳境のアベンジャーズ三作目インフィニティ・ウォー。
スパイダーマン初のアベンジャーズ合流!
…とするにはシビル・ウォーがすでにアベンジャーズすぎたわけだが。

とりあえずスパイダーマンの正式なアベンジャーズ加入はこの作品になる。

MCUインフィニティ・サーガ最終決戦の幕開けでありあのサノスとの初対決にも当たる今作。

アイアンマン3やエイジ・オブ・ウルトロンで掘り下げられていたトニーが心の奥底で恐れていたその日がついに来るのがこの映画。

トニーが中心にいる以上弟子に当たるピーターも当然首を突っ込むわけでこの超重要局面においてスパイダーマンも重要な存在感を放つことになる。

トニー・スタークにとってピーターがどんな存在なのか、本作とエンドゲームをセットで見ることでその理解度も上がりファー・フロム・ホームへの没入度も上がるだろう。

そしてドクター・ストレンジ、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々など一風変わったヒーロー達とのクロスオーバーも楽しい本作。
(ストレンジ先生はノーウェイホームでガッツリすぎるくらいにスパイダーマンの物語に関わってくる人物なのでピーターとご対面するイベントを拝むと言う意味でも本作は大事)
まあ楽しいだけで済まないのがこのインフィニティ・ウォーなわけだが…

個人的には予告込みでワクワクがすごい映画で好き。

とりあえずスパイダーマン的には普通にここで起きた出来事を前提に2作目のファー・フロム・ホームが展開されるので本作もスパイダーマン本編くらいの気持ちで受け止めていいと思う。
なので必見。

(ちなみにドクター・ストレンジがこの映画で気になった人は引き返してみてみるのもあり。ストレンジは今後ピーターにとっての重要人物になるので。ただ個人的にはMCUスパイダーマンを追いかけるためという意味でなら本作からの流れでストレンジについては最低限掴めるんじゃないかな?とは思う。)

そしてインフィニティ・ウォーから間髪入れずにエンドゲーム!

インフィニティ・サーガの集大成、これまで見てきたヒーロー達がそれぞれの結末へと到達するMCUにとっての一つの区切りのような作品である。

これで燃え尽きてその後見なくなっちゃう人がいるくらいには総決算な映画なのでスパイダーマン目的の諸君はここで辞めないように。

僕自身これを見たあと「もう終わりでいいんじゃないか?」となったくらい。
しかしこの作品からのファー・フロム・ホームがこれまたキマるので信じて歩みを止めないでほしい。

ここでアイアンマンとキャプテン・アメリカを全て追いかけた意味が最大限に発揮されるわけである。
2人のヒーローにとっての大きな節目であり、またピーター・パーカ自身にも大きな影響を与えることになる戦いと結末が描かれる。

細かいことを言うと(特にピーター周りに触れると)ネタバレに触れそうになるので控えるがトニーからピーターへ、そしてピーターからトニーに向けられるそれぞれの感情と2人の関係を胸に刻んでほしい。

トニーから始まったMCUだからこそのピーター・パーカーがどんな結末を迎えるのか見届けて欲しい。
そしてこれでスパイダーマンロードを一気に駆け抜ける準備は完了である。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

ここでようやくMCU版スパイダーマン2作目。

ホームカミングからいきなりこの作品に飛ぶと面食らって話に乗れない可能性が高いので本作を見る前にインフィニティ・ウォーとエンドゲームは見ておく必要がある。

本作の予告の時点で「エンドゲームのネタバレが含まれる」とトム・ホランドの口から警告が入るくらいにはエンドゲームの直接的続編でもあるしシビル・ウォーから始まったフェーズ3の最終作品がエンドゲームではなくこのファー・フロム・ホームであるという点もシリーズとしての大きな意味を感じさせてくれる。

サノスの侵攻の余波が残る世界、エンドゲームでの戦いに精神的な影響を大きく受けてしまったピーター・パーカー。

そんなピーターを他所に時間は容赦無く進み、周りの大人達もスパイダーマンを放っては置かない。

青春と痛み、MCUらしい切り口で描きつつも相変わらずちゃんとスパイダーマンしている映画。
ちなみにめちゃくちゃ面白い。
めちゃくちゃ面白いのだが本作を満足行くレベルで楽しむにはホームカミング以上にアイアンマンやらエンドゲームやら過去作の積み重ねが大切なので結構本作を100%楽しむのって難易度高いんだよね…
(一応この順番に行けば最低限楽しめる紹介をしているつもりではあるが…)

ここまで来ればあとは駆け抜けていくだけではあるんだけど。

ちなみに個人的に一番見ていて楽しいヴィランが出てきたのも本作。

そして唐突なMCU以外の作品。

トビー・マグワイア主演サム・ライミ版のスパイダーマンとアンドリュー・ガーフィールド主演マークウェブ版のアメイジング・スパイダーマンの2シリーズである。

正直どこかしらでは見ておくべき作品。
絶対にノーウェイホームを見るよりも前にどこかで、と言う条件付き。

しかしなかなかタイミングが見つけにくいので個人的にはアイアンマンよりも前の一番最初に済ませるかエンドゲーム、ファーフロムホームあたりの後が挟みやすいかなと思うが正直気が向いたタイミングで見ておけばいいとは思う。
(ノーウェイホームより前に)

もしもスパイダーマン見たことないなという人がいるのならシビル・ウォーよりも前に見て掴むのもアリ。

というのもMCU版のスパイダーマンはこの2シリーズが通った「スパイダーマンの始まりの物語」をオミットしており観客は最初からスパイダーマンの力を得るイベントを超えた状態のピーター・パーカーと対面することになるからだ。

スパイダーマンがどんな力を持っていて、どんな理由でそうなり、そしてどんなストーリーを歩むのか、そのあたりは基本知識として掴んでおく方がいいんじゃないかなと思う。

前2シリーズで同じようなイベントを見たからこそMCU版の「最初から力を持っていてしかもアイアンマンやキャップと出会うところからスタートなんてすごいな!」と新鮮さにワクワクしたものだけれどここがまた初見の人がまあまあ置いてけぼりになりやすいポイントになっている気もする。

(一応さらっと何故力を得たのかはホームカミングでのピーターとネッドとの会話からわかるようになってはいるが本当に一瞬しか触れない。)

最低限のことはこの2シリーズで掴んでもらいつつ、MCU版とこの2シリーズとの差異も楽しむといいだろう。

そして何よりも、ノー・ウェイ・ホームはこの2シリーズの履修を前提とした内容になっているのでよっぽど面倒くさがってるわけでもないのなら見ておくことをオススメする。

基礎を得るため、そしてノーウェイホームを迎えるための重要な履修シリーズなのである。

そしてMCU版スパイダーマン三作目にして一つの区切り、ノー・ウェイ・ホーム。

ファー・フロム・ホームの衝撃のラスト後、ピーターを取り巻く環境が激変しそれをどうにかしようとドクター・ストレンジになんとかしてもらおうとしたらとんでもない大トラブルに発展という文字にするとドタバタコメディ感あふれる内容だが実際のストーリーは超重く、そして超派手。

卒業後の進路に頭を抱えるピーターに追い打ちをかけるように襲来する別の世界から迷い込んできた数々のヴィラン達との戦いが描かれる。

そのヴィランは見覚えがありすぎる奴らなわけで…ここで何故前2シリーズの別のスパイダーマンを見ておかなければならなかったかがわかるわけだが、まあ色々と見ておいて良かったとなることは間違いない。

というか見ているからこそ「あっこれは…!」と気づけるシーンがたくさん盛り込まれている。
このお祭りを楽しんでほしい。

そしてただ見ていてキャッキャとはしゃげる楽しい映画というだけでなくスパイダーマンとして一つのシリーズの区切りに相応しい歴史の厚みを感じさせる物語にもなっている。

個人的には「成ったな」と思いました。

どうしてそう感じたのかは…
見届けて自分で感じてほしい。

お祭り映画というだけでなくちゃんとトム・ホランドが演じるピーター・パーカーの物語として、そしてスパイダーマンとして非常に素晴らしい一本。
間違いなく傑作。

多くのものを持っていたピーター・パーカーを見せてきたMCU版だからこそ描くことのできたこのゴリゴリと削ぎ落として剥き出しにしていくような痛みを感じさせてくれる物語は圧巻。

何を失い、そして何が残るのか、見届けてほしい。

で、現状最新作BNDに到達というわけである。

実写映画スパイダーマンとしては同じ主演での初の4作目という記念すべきタイトル。
頓挫したサム・ライミ版スパイダーマン4のことを知っている観客には感慨もひとしおの一本。

ノー・ウェイ・ホームという一区切りの物語から数年後のピーターの戦いが描かれたトム・ホランドスパイディの新章第一弾映画となっている。

パニッシャーやサンダーボルツなどとのクロスオーバーもあるのでそれらの作品を見ていないとダメかというと意外とそうでもない。
全然ここからでもいけると個人的には思う。
まあ特にパニッシャーのことはその背景やらなんやらを知らないと本当に誰?となるだろうけど見ていくうちに勝手に愛着湧いていくので十分知らなくても楽しめるはず。

4年の間にピーターといつの間にか顔見知りになってるがそんな背景はこっちも当然知らないのでパニッシャーのことを「知らんうちに仲良くなった武装おじさん」くらいの距離感で人指揮してもらっても全然問題ないと個人的には思う。

ピーターとパニッシャーの会話に「スタテン島」の借りなるワードが出てくるがこちとら「何それ知らん…」となるしね。
ワンピースの「ロッキー・ポート事件」みたいなノリで「スタテン島」がチラつくけどなんなんだよスタテン島。
それも見せてくれよ!

とまあ話はそれたがここまできたなら大きな問題もなくBNDを楽しむ下地はできているはず。
あとは楽しんでみてほしい。

デスティン・ダニエル・クレットン監督が「これが最後のスパイダーマンだと思って観てほしい」と言うくらいにはその内容に自信を持って送り出された作品であり個人的にも仮に今後色々話がこじれて急にスパイダーマン5の企画がなくなっても「でもBNDが完結でも全然綺麗だよな」と思えるくらいには素晴らしい作品なので。

ちなみにボロカスに叩かれてたMrs. GREEN APPLEが歌う吹き替え版主題歌の「Brand New」、個人的には大好き。

最初は爽やかすぎんか?と思ったけどBNDを見終えた後に聞くとこの爽やかさが沁みるんだ!
気になったら見終わった後にでも聴いて見て欲しい。
あってるから!!これ!!(強気)

最後

とまあこんな感じの流れで追っていくのがいいと思うわけだがどうだろう。

しかしこれはあくまでも「スパイダーマンを追うため」の並びだしあくまでも僕個人の主観によって挙げられた作品達だであり完璧な正解というわけではない。

人によってはまるで違う道順を辿らせるだろうしいろんな意見があるだろうから複数の意見を参照しながら検討してみるといいと思う。

まあ何度も言うが正直黙って最初から全部追うのが一番確実なんだけどね。

公開を控えているドゥームズデイなんかもあることを考えると余計にこの記事で挙げた作品以外もフォローしておくに越したことはない。

何故かというとどうせドゥームズデイで起こった出来事もスパイダーマンに大きく影響してくるだろうしそう言う意味でドゥームズデイの鑑賞はスパイダーマン的に恐らく必須になってしまうだろうから。

そしてドゥームズデイはここで取り上げなかったソーなどを中心とした物語になっている可能性が高く、この記事で並べた作品群ではほぼ確実に置いてけぼりを喰らう内容になっているはず。

で、あるならアイアンマンから全部見ちまった方が確実よね?と言うだけのお話。

トム・ホランドがドゥームズデイに登場するという話は現時点では上がってはいないがその続編であるシークレット・ウォーズにはほぼ確実に参戦するし、インフィニティ・ウォーやエンドゲーム後のFFHのような他作品鑑賞前提のスパイダーマン新作がそれ以降発表されることは想像に難くない。

備えるなら今のうちに備えてもいいだろう。
どうせ遅かれ早かれ観ることになるなら、早めに備えてもいいんじゃないかな。

まあ一旦この記事の流れに沿ってBNDまで走ってから考えるも良し、やっぱり諦めて最初から走るもよし。そこはお任せ。

とりあえず今回はこんな感じで。

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