「シュウ=ウ一家がガチで人捜してんだ。邪魔すれば殺す」
王位継承戦編に登場したカキンマフィアの一員。
大量投入された頭の良いネームドキャラ達による群像劇のおかげで名前を記憶するのも難しいシリーズにありながらわかりやすすぎる名前と能力と単純なとんでも行動で記憶に在住し続ける不思議なヤンキー女、リンチちゃんについて。
人物像
カキンマフィア、シュウ=ウ一家組員の1人。
可愛いビジュアルに反してヤンキーみたいな口調でヤンキーみたいに周囲の人間に絡んでいくナチュラルヤンキー女。
(「了解」してる時の顔がやたら可愛いので要チェックや)
一応指示があるまでは部屋で雑誌を大人しく読みながら待機するなどの分別はあるがいざ指令が入れば鉄砲玉モードに。
情報収集に適した能力を持っているためか敵の捕縛が得意そうなザクロとコンビを組まされており本編ではヒソカ捜索のためにエイ=イ一家組員から一般渡航客に至るまで容赦なくぶん殴るといういくらなんでもヤンキーすぎる生き様を見せつけてくれた。
ヒソカ(ボノレノフ)と運良く(悪く?)マッチングした時にも普通にバイオレンスコミュニケーションから入る頭のおかしなことをした結果色々取り返しのつかない事態に。
(リンチのこの見境ない暴力ムーブのおかげで回り回ってボノレノフも困った状況に陥っているのは笑いどころだろうか)
物語を動かすのに能力的にも性格的にもかなり扱いやすそうな良キャラだなあと言うのが個人的な印象。
経歴
⁇⁇年
シュウ=ウ一家に入る。(念能力をいつどのタイミングで身につけたのかは不明)
2001年8月8日
シュウ=ウ一家の組員として暗黒大陸へと出航するブラック・ホエール号に乗船。
2001年8月11日
シャ=ア一家が船内でヒソカを捜索する幻影旅団と接触し船内での揉め事について警告。
更にヒソカ捜索の協力も申し出。
旅団の登場による均衡崩壊を懸念したシュウ=ウ、シャ=ア共にヒソカ捜索を開始。
2001年8月17日
シュウ=ウ一家組長オニオール、ヒンリギにB・W号第3層でヒソカ捜索と並行しモレナの抹殺を命令。
ヒンリギ、待機していたリンチとザクロを引き連れ3層へ。
その道中エイ=イ一家組員のビレとペリゴルに襲われるも返り討ちにする。
その際リンチの能力によってペリゴルからエイ=イ一家組員がモレナから能力を授かること、また発現の条件を聞き出すことに成功。
その後3層にてザクロとリンチの能力による捜索開始。
(ザクロの能力でそれらしき人間を見つけたらリンチが殴って質問というパワープレイ)
3層にてヒソカらしき人物を発見。(ボノレノフの変装)
ヒソカかどうかを聞き出すためにボノレノフをボディアンドソウルで質問しながら殴るもカウンターを食らい失神。
ザクロも気絶させられる。
ボノレノフ、ザクロに姿を変えて目を覚ましたリンチが能力によって自分がヒソカに化けているということを知ってしまったかどうかを確認。
見事知られていたので頸椎を捻じ切って殺害。
リンチ死亡。
(その後ボノレノフはリンチの死体を隠してリンチに化けザクロに「アイツがヒソカだったよ」と偽りの情報を与える。)
戦闘力
多分弱くはない、はず。
(シュウ=ウ一家の中では)
本編内描写だとまだ念能力に覚醒していないエイ=イ一家の1人ペリゴルを一方的にボコボコにしたかヒソカに扮したボノレノフにカウンターを喰らって一撃で気絶させられたくらいのみなのでそこまで強そうな描写があるわけではない。
しかしヒソカ捜索という重要かつ危険な任務において真っ先にザクロと共にヒンリギから招集を受けていることからシュウ=ウ一家の中ではかなり上澄みの戦力ではないかと思われる。
情報収集に秀でた能力を持っている2人だったからという理由も当然あるだろうが揉め事の予感しかない能力条件のリンチをわざわざ出撃させるあたり最低限戦闘における信頼をヒンリギが2人に置いているとも取れる。
また、リンチがヒソカ(ボノレノフ)にあっさり敗北した時ザクロが「リンチを遥か凌駕する強さ!!」と驚いているあたりザクロ視点でもやはりリンチはそれなりに強い扱いでありそれをものともせず下したヒソカ(ボノレノフ)やばすぎ!という反応のようにも感じられる。
よってこと念を使った殴り合いにおいてはシュウ=ウ一家内ではそれなりに上位の強さであると考えられる。
能力
「起きろコラ!気ィ失ってると聞けねェんだよ!」
放出系能力者
能力名 : 体は全部知っている
標的に質問してから殴ることで標的の心の声を聞くことができる能力。
(相手が気絶してしまうといくら殴っても心の声を聞くことはできなくなる)
殴った際殴った箇所から標的の体を貫通するように心の声が飛び出してくるがその声を認識できるのは殴ったリンチ本人と殴られた相手のみ。
なので殴られた相手はリンチの質問に別に答えていないのに自分の情報を抜き取られたという事実を実感できてしまう。
これは一つの制約として能力を成立させる要因になっているだろう。
また、当然として最大の制約はいちいち相手を殴らなければならないことにある。
総合的に考えて同じ情報収集系の能力としてはパクノダの下位互換と言わざるを得ないだろう。
パクノダは触れた相手に質問することで相手に気取られることなくその情報を抜き取ることができるし言葉だけではなく映像としてその情報を入手することができる。
しかも物質からもその記憶を読み取れるチート。
更にはその映像情報を仲間に伝達する能力、更には相手の記憶を消すなんて芸当もできるのだから比べる相手としては分が悪すぎるというものではあるが。
恐らく標的が拘束された状態で殴る、というのが本来の運用想定だったのだろうが本編内では船の中を練り歩きパンピーだろうがマフィアだろうが旅団だろうがお構いなしにぶん殴るパワープレイで情報収集していたのでまあ当然揉め事しか起きてない。

ところ構わず知らん人間を殴ってりゃそりゃそうなるよね!!みたいな絵面をちゃんと披露してくれたので個人的には大好きな能力、そして大好きなキャラクターなのではあるが。
この能力を開発するに至った経緯としては多分この方がてっとり早いなと結論づけたからじゃないかなと思っている。
職業柄敵対組織の人間やらなんやらを捕まえて尋問にかけることもあるだろう。
何度ぶん殴っても口を割らない奴らもいただろうしそういう状況を1発解決できる手段として作ったのがこのボディアンドソウルなんだろうな、と。
あと、放出系っぽくないと思う人もいるかもしれないが恐らくリンチのオーラが相手の体を通過して思考・情報として放出されているということじゃないかなと個人的には考えている。
それ想定通りの作戦でした?+α
と、そんなボディアンドソウルを見境なく使いまくってたら見事ボノレノフを引き当てて返り討ちにあっちゃったわけで。
そりゃそうなるよね…と。
このそりゃそうなるよね、という想定をリンチを起用したヒンリギができていなかったのか?というのは結構大きな違和感が残る。
かなり知恵が回り念の使い方も優れているし何よりもカキンマフィアの中でも旅団やヒソカの強さを高く評価し自分たちでは足元にも及ばないであろうことを自覚している。
そんなヒンリギがこのオラオラ通り魔ヤンキー女をこんな動かし方してたら大惨事になると想定できていなかったのか?という違和感だ。
本来のボディアンドソウルの運用方法はザクロのブラッディメアリーで標的を拘束し無抵抗の状態でリンチがボディアンドソウルで殴って聞くことだろう。
捕らえた相手の口をいちいち割らせる必要なく回答を効率よく引き出していけるわけだ。
ところが本編でリンチ・ザクロは船内を練り歩きながらザクロがそれらしい人物を見つけてリンチがそいつをぶん殴って聞く、という強引にも過ぎるボディアンドソウル運用をしている。
その結果がボノレノフという格上に当たりカウンターを食らい口封じに殺害されるというそりゃそうなるよね!?なオチ。
ボノレノフに限らず格上の念能力者に急にオーラ込めた拳で殴りつけに行ったらバトル必至。
これは多分リンチがシュウ=ウ一家の中でも戦闘力が高い自負があるからこそでどこかヒソカや旅団をナメていたというのが大きいんじゃないだろうか。
この船内で暴力による支配をしているのは自分達マフィアであるという驕り、そんなものがあった気がしないでもない。
それかシンプルにバカだったかである。
割とそっちの線も濃い。
この違和感に答えを与える仮説として考えられるのがヒンリギの想定と実際に行われた作戦が別物だった説だ。
まずヒンリギは旅団とヒソカの取り扱いに慎重になっている。
それはヒンリギ自身シュウ=ウ一家でかかっていっても勝てないと考えるほどには旅団・ヒソカの危険性を理解しているからだろう。
ヒソカ(偽者だけど)を見つけ出したあとも1層に移動して遊んでもらうように交渉しているようになるべく刺激しないようにしていることが伝わってくる。
「見つけ出せ。そこから先はオレがやる…!!」
「お前等もしヒソカを見つけてもオレと連絡が取れるまで待ってろよ」
(意訳:ヒソカ刺激しないでくれよ!!オレがお話しするから!!)
念押しのような指示にもヒソカへの慎重な姿勢が受け取れる。
しかし実際にリンチ・ザクロによって行われた作戦はどうだ?
出会い頭に一般人かどうかも関係なくぶん殴っていく通り魔スタイルパワープレイ!
慎重とは程遠いとんでも作戦が実行されたわけだ。
見知らぬヤンキーから急に念で攻撃されたら警戒心MAXどころか殺されたっておかしくないしその組織に対しての敵対意識を強めるのが普通だろう。
そんな作戦をヒンリギが想定していたか、となると甚だ疑問である。
つまりこの作戦はヒンリギの意図を汲み取れず勝手な判断でリンチ・ザクロが暴れ回ってしまった、というだけのものでしかないのでは?ということ。
ヒンリギの想定
天空闘技場のフロアマスターであり最近では天空闘技場爆発事件の報道なんかでも名前が出る程度には有名なヒソカの捜索。
当然リンチ・ザクロも裏社会の人間なら旅団と関わりがありフロアマスターという有名人ヒソカの顔くらいは知っているはず。
→「(ヒソカが変装もせず素顔で歩いていたら)見つけてもオレと連絡が取れるまで待ってろよ」
→しかし変装している可能性もある。ザクロの能力でそれらしい背格好の人間をチェックし慎重に確認していこう。船内には抗争中のエイ=イ一家組員がいて突然襲われる可能性もある。ヒソカが相手ということもあるしザクロ1人では危険。リンチを護衛兼標的が抵抗したり逃亡した際の尋問用切り札として同行させよう。
というのがヒンリギの想定でありこれに対してリンチ・ザクロの実際は以下。
リンチ・ザクロの実際
ヒソカの顔も能力も知らん。
3層のそれっぽい背格好の奴をザクロの能力で見つけたらボディアンドソウルで体に問いただす。
それでヒソカを見つけ出して報告。
ぶん殴って黙らせてからヒンリギに連絡でええやろ。
なんか強いって話だけどまあどうにかなるっしょ。
これくらいの認識の差があった気がするよヒンリギ!!
つまりヒンリギからすれば裏社会に生きる者ならヒソカの顔は知っていて当然。
その前提があった気がするのだ。
ヒソカは天空闘技場のフロアマスターで戦闘記録も動画に残っている格闘界ではそれなりの有名人。
実際シャ=ア一家のオウはヒソカの動画を見た上でその人となりを分析している。
にもかかわらずリンチは明らかヒソカな顔をした男を前にして呑気に「あんたヒソカ?」と聞きながら殴りかかっている。
顔も能力も知らなければその危険性への理解も乏しいままに捜索していたように見える。
つまりシンプルに情報共有不足・伝達ミスだったんじゃないかということである。

どの道ヒンリギの責任は大きい。
結構暴れそうなリンチを前線に出したことも含め。
(とはいえ対エイ=イ、ヒソカ捜索を同時に行う以上出せるカードは念能力者に限るしそれなりに腕が立つ必要がある。そこで出したということはリンチ・ザクロはシュウ=ウの中で人探しに長けた能力持ちというだけでなくそれなりに上澄であることが窺えるし、ヒンリギの現時点の手札で展開できるギリギリの布陣だった可能性は高い)
仮に通り魔作戦がヒンリギの想定通りだったとしてもあのやり方じゃ部下2人の命は危険に晒されるやり方だし、前述の仮説通りだとしても動画や写真を見て顔を認識させるくらいのことは簡単に指示できたはずだし事を慎重に進めたいならその意思をもっと明確にすべきだった(ヤクザ者の部下に対するメンツってやつでもあるのか分からないけど)。
対エイ=イ一家周りでかなりの優秀ぶりを見せたヒンリギが対身内でやらかしていたとはあまり考えたくはないんだけど実際大事になっちゃってるので指示役の責任はまあまあ大きいんじゃないかな…
逸るんじゃねえぞ的なニュアンスで2度も念押ししたはずなのにヒンリギが思ってた以上にリンチがアホでストッパーになるだろうと見込んでいたザクロまでもが全然パワープレイに乗り気だったというだけの話かもしれないけどまあ死人が出るような事態になってしまったわけで。
なんにせよ具体的な指示って大事よね、という。
加えてダメ押しにリンチは一般人まで巻き込んでいたわけで、しかも念を込めた拳でしっかりと殴っている。
念に覚醒していない人間を念で攻撃する以上相手の精孔を開いてしまう可能性がありバランスを重視するカキンマフィアとしても割とよろしくない危険な作戦を実行していたということになるのでこの辺もヒンリギ的にはやるわけないよなあと言いたいところ。
やったんすよこいつら。
シャ=ア一家も「何よりも厄介なのは念を隠す気が全くない事ヨ。念は余りにも脅威。故に「持つ者」が内外の立場を越えて厳守しているのが「均衡」」と言ってるのに…
危険分子すぎるだろリンチちゃん…!
まあ諸々ヒンリギの考えとは思えない作戦だったから大なり小なりすれ違いはあった気がする。
情報って命だね!
まあ死すべくして死んだということだろうなリンチちゃん…
また、余談ではあるが個人的な疑問がある。
ヒソカの天空闘技場の動画についてである。
疑問なのはリンチ・ザクロだけでなくヒンリギもヒソカの動画を見ていない可能性が高いこと。
(そもそもオウ以外ヒソカの動画について言及していない)
ヒソカが操作系である可能性を挙げるなど実際に戦闘動画を見た人間とは思えない思考の組み立てをしている節がヒンリギにはある。
(ゴン達が見たカストロ戦のようなビデオであれば念についての考察ができるだけの情報は映像上に転がっているはず。しかもオウの発言からわざと不利な状況を作り楽しんでいる様子が見れる映像であることがわかる以上念を使用した試合である可能性はそれなりに高いと思う。)
となると何故オウは動画を見れていてヒンリギは見れていないのか。
単なるヒンリギのうっかりかもしれないけど。
用意できる回答としては「天空闘技場の動画は簡単に入手できる動画ではないから」だろうか。
本編では天空闘技場内でテレビ中継されたりウイングが試合映像を収めたVHSを所有していたりいつでも気楽に見れそうな感じだったが天空闘技場から離れると途端にレアな映像になってしまうのかもしれない。
(一応会員のみが観覧・視聴可能とされてはいるが)
ウイングの持っていたビデオなんかも実際にはどう入手したかは明示されていないのでかなりの高額で買った非正規のものかもしれない。
(旧アニメ版だと能力者によって撮影された特殊な映像であることが付け加えられていたがそれはそれ。アニメはアニメ。原作は原作と切り分けて考えていきたいところ)
天空闘技場の試合映像がネット等で気軽に見れるものではなく物理メディアの入手が必須かつそれが市場に正式には出回らない希少価値の高い映像であると仮定、更にエイ=イとオウの繋がりが明白であることを踏まえた上で考えると天空闘技場好きのドッグマンがたまたま映像を持っていてオウはそれを見せてもらっただけという可能性も考えられなくもない。
であるならヒンリギらが見れていないのにオウだけが確認できていることとも矛盾はしないが…
もしくはオウとモレナが持つとされるジョーカーがヒソカであり、(何故ヒソカを乗船させたのかという謎が更に浮上するけど)ヒソカの実力を調べるため事前に映像をチェックしていたとすることもできなくもないがオウがヒソカの捜索に躍起になっていたことからこの可能性は割と低め。
そもそもジョーカーも特定個人ではない可能性があるし。
まあモレナが独断でヒソカを船に招き入れオウが頭を抱えているだけの可能性もあるけど現時点では情報が足りなすぎて可能性を上げるだけならキリがなさすぎるしこれ以上は話が長くなりすぎるので動画周りの考察についてはこの辺で一旦終了しておこうと思う。
いつか明らかになることを期待するような大層なネタでもないだろうし(と言いつつも頭を過ぎるシマノシマヌ表記問題。動きすべてが罠に目るのが王位継承戦だから怖いよ)。
まあ動画の視聴可否関係なしにヒソカの顔を認識できてないのは如何なものかとは思うけどねリンチちゃん達…やり方もやばすぎるし。
そもそもフロアマスターという有名人なんだし顔写真の一つくらいはあるだろうしそうじゃなくても直近の天空闘技場爆発事件は大々的に報道されそこでヒソカの名前も挙がっているんだからニュースとかで写真が流れていたっておかしくないわけで、やっぱりヒソカの顔知らないのどうなん?となってしまうな。
何にせよなるべくしてなったって感じの結末だよリンチちゃん。
